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リトル・ミス・サンシャインのレビュー

心から愛しくなる映画  2007/2/11

最近のアメリカ映画は続編やリメイク、金ばかりかけた空虚な大作ばかりで、観てもすぐに内容が頭から消えてしまう作品ばかりだなあと思うことが多かったのですが、この映画を観て、アメリカの映画製作に携わる人々の裾野の広さ、才能の豊かさを改めて感じました。 典型的な「負け組」一家が、娘をチャイルド・ミスコンに出場させるためオンボロ・バスでカリフォルニアへ向かうという一種のロード・ムービーなのですが、当初救いようのない状況にあった家族が、トラブル続きの旅の中で何か絆のようなものを取り戻していく過程が素晴らしい脚本と演出で描かれます。一貫して今のアメリカ(のみならず、日本にもあてはまる)の価値観に対する強烈な問題提起がなされているという硬派な映画でもありますが、ちっとも堅苦しさは無く、鑑賞後はサイコーの気分にさせてくれます。クライマックスのミスコンシーンでは、私も大笑いしながら涙がぼろぼろ出てくるという希有な体験をしました。 映画好きの人なら、必ずやこの作品を愛おしく思うでしょう。限定的な公開だったので未見の方も多いと思いますが、沢山の方に出逢っていただきたい一本です。



愛すべき負け犬一家  2007/1/18

映画の冒頭、主人公となる一家の惨状が描かれ、非常に居心地の悪い思いをします。 爺さんは老人ホームを追い出されたヘロイン中毒者、息子はあたる見込みの無い自己啓発本の発売を目論む隠れダメ人間、その嫁はヘビースモーカー、息子は一言も口をきかない変人。さらに嫁の兄(ゲイ)は恋人を取られた上、仕事も失った自殺未遂者。もう家族は崩壊間際という感じです。 本作は、そんな負け犬家族が、一番年下の娘の美少女コンテスト参加の為に、一家でぼろいワゴンに乗り、コンテスト開催地を目指す道中を描いたロードムービーです。 低予算の映画でありながら、芸達者な俳優陣がそろったことと、優秀な脚本と演出により、負け犬一家の各個人の性格の掘り下げが非常に深いところまで行われており、最初にあれだけ居心地が悪かった家族を、いつの間にか好きになってしまいます。 本作は、ブラックユーモアにあふれたコメディなのですが、一番の見所は、美少女コンテストのダンスシーンです。娘のダンスシーンはおじいさんからある演出が施されており、そのあまりのすばらしさに、泣きながら笑うという、あまり出来ない経験をしました。 年に何本も出ない素晴らしい傑作だと思いますので、是非観てみて下さい。



笑顔になりたいならば即買い!  2007/2/13

 それぞれに問題を抱えたいびつな家族が、ミスコン出場に夢を賭ける健気な少女(メガネっ子+幼児体系でお腹はポッコリw)の奮闘と笑顔に励まされ心を一つにしていく様は、所々で爆笑しつつも、心が温かくなること間違いなし!  何より練られた脚本と、「シックス・センス」のトニ・コレットに、今やあのスティーブ・ブシェミの領域に近づいたのではないかと思われる「恋愛小説家」のグレッグ・キニア、そして「40歳の童貞男」で名を上げたスティーブ・カレルなど、実力派キャストのアンサンブルが素晴らしい。  中でもヘロイン中毒で、「F●ck!」と、連呼する爺さんが最高。彼が巻き起こした、とある事件をきっかけに、物語が大きな変転を迎えるのだが、その最後に待ち受けているカタルシスがあったからこそ、全米で口コミで大ヒットしたのだと思う。  最後に付け加えると、劇場を出る人々がイイ笑顔をしていた。きっと、みんなリトル・ミス・サンシャインとその家族にエネルギーをもらったのだろう。僕らの心を照らすのは、つまるところ誰かの笑顔だと思うのだ。発売されたらすぐに買いたい。



祝!アカデミー賞2冠!!  2007/2/26

ミニシアター系の映画ながら口コミでロングヒットし、あらゆる賞を受賞して、 米アカデミー賞の作品賞・助演男優賞・助演女優賞・脚本賞と4部門にノミネート されていました。 そして今日、惜しくも作品賞・助演女優賞は逃しましたが、見事アラン・アーキン の助演男優賞、そして脚本賞を受賞し2冠を達成しました!本当におめでとうござ います!! 自分のことのように嬉しくなるほど、この映画は本当に素晴らしくて、いい映画。 思い出しただけで笑いと涙がこみ上げてくる。 気鋭の脚本家マイケル・アーントが作り上げた世界にどんどん引き込まれていきま した。有名な俳優さんは出ていないけれど、本当に心からいい映画を作ろうという 出演者やスタッフ、そして監督の気持ちが伝わってきて、とても気持ちがいい爽快 な映画でした。 早くDVDでもう一回観たい!何回も何回も観たい! この映画の脚本を書いたマイケル・アーントは、『トイ・ストーリー3』の脚本を 担当することが決まったそうです。『リトル・ミス・サンシャイン』で散りばめられた 「光」を『トイ・ストーリー3』でも散りばめてほしいです。 ひさしぶりに、心から誰かに勧めたくなる映画に出会えました。



個性的な出演者によって名作に化けた  2007/4/4

娘のミスコン出場のため、めちゃくちゃでどこか心に負い目のある家族らが黄色いワゴンに乗って、決勝会場を目指すというロードムービー。サンダンスなど多くの国際映画祭で高い評価を受けた。 ダコタ・ファニングの再来(ちょっとキャラが違う、、)とも言われるアビゲイル・ブレスリンのおしゃまな演技を、ドラッグ中毒で放送禁止系の用語を連発する祖父や、40歳の童貞男で評価を得たスティーヴ・カレルらが脇で支え、生き生きとした作品になった。砂漠とワゴンの乾いた黄色っぽい色調、個性的なキャラの描き分け、笑いあり涙ありの展開と、シンプルで低予算ながら、見所満載でうまくまとめている。笑いどころよりも、少しほろっとさせる場面の方が心に残るのも好印象。 台詞(特に祖父の)に、細かなアメリカの文化や風俗ネタがちりばめられているので、本作が米国で高評価だったのは、そういう細部のメッセージも踏まえたものと言えそう。そのへんの文化的ギャップで、日本人には少しわかりにくい点があるようにも思えるので、過度に期待し過ぎないで見た方が後味はいいはず。オチというか、クライマックスも評価が割れているようだし、人によって好みが分かれそう。それでもなお個人的には大好きな映画です。



笑って、笑って、泣いて、笑って  2007/1/29

冴えない家族が、末の娘のミスコンテスト出場のために黄色いバスに乗って 会場へ向かうというロードムービー。 2007年アカデミー賞作品賞、助演男優賞(おじいちゃん役のアラン・アーキン)、助演女優賞(末っ子のアビゲイル・ブレスリン)脚本賞4部門ノミネート、 助演男優賞と脚本賞2部門受賞のコメディ。 見終わった後の幸せ感はこれまで観た映画の中でも最高級。泣きながら大笑いしていた。 家族の面々が、映画のラストでもそれぞれの障害を克服しないままというのが なんだかいい。ひとりひとりがそのままで愛おしくなる。 主演のアビゲイルちゃんがまたたまらなくかわいらしい。 お兄ちゃんのドウェーンを慰めに行くために芝生の坂をとことこ降りる姿は 忘れられない。最後のおじいちゃん仕込みのダンスシーンも必見。 久しぶりにみんなに勧めたい映画。



suki  2007/2/22

俺とした事が。観てる途中もそうやったが観終わった時なんかあろうことか胸がいっぱいになってしまった。俺ともあろうモンが。何がって?それは映画を観てごっつ久しぶりに楽しかったからじゃ!ここんとこ(前からやけど)世間ではそこらのホラーよりも凶悪な事件続きで嫌~な気分やった時にこの映画のポスターを梅田の劇場で観て、この作品なら俺の荒んだ心を(それは生活が原因やけど)癒してくれるに違いない!と思い観たわけよ。 単純にスッキリする能天気な感動作は腐るほどあるけど、こいつは違った。ヤラレタね。俺がこれ以上臭い説明してもしゃあないんで、観れんかったヤツはディーブイディーを買って観てみるがいい!!ほんでオマエの腐りきった心を洗い流してもらえ!!!もし幸せな気持ちにならんかったらそれはオマエは人の痛みが分からん人間やからじゃああぁぁぁぁ!!!!!(何じゃそら)



米国映画のお得意分野  2007/4/24

・・ この種の映画を描かせたら米国映画にかなうものはない。おそらくひとつひとつが深刻な、日本だと暗くなりがちな「曰く因縁」をいっぱい乗せて黄色い車が走る。それぞれの生き方や性格がぶつかり合って、映画はハチャメチャなことになるが、そこに流れるのは負け組の「人生とはこんなものサ」という居直りと、負け組だからこそしっかり持っている心の豊かさ、明るさである。実はどんなに貧しい家庭や人生を描いても、多くの米国映画はこの豊かさと明るさを持っている。ただし、根暗の日本人にはついて行けないところもあるので星一つ減点。



笑えて泣ける!  2007/5/13

久しぶりに良い映画に出会いました!あまり宣伝されずに終わってしまったのが悲しいです。 とにかく好きな人にはたまらない内容です。ユーモアのセンスも最高(特にクラクションが壊れていく下りは爆笑でした)!それでいて笑わせるだけではなく、家族の大切さを初めとし、さまざまなメッセージを嫌味なく教えてくれる素敵な映画で、見終わったあともキラキラと心に残りました。 まだ見たことのない方、是非ともチェックしてください!



「旅とは人生であり、人生とは旅である」って誰か言ってたな...  2007/8/19

ロード・ムービーにハズレなし。 それと「リトル・ミス・サンシャイン」というネーミングのセンスだけでアタリです。 「サクセス」に取りつかれたお父さん。 喋る事をやめた引きこもりのお兄ちゃん。 男に振られて自殺未遂したゲイのおじさん。 少々ヒステリー気味のおかあさん。 バイタリティ溢れる不良老人のおじいちゃん。 アイドル大好きだけど色気より食い気のお嬢ちゃん。 少々バランスの崩れた家族を乗せて走る黄色いオンボロのバグバス! 目指すは最後の希望、オリーヴが出場するカルフォルニアのお子様ミスコンテスト! 押し掛けしなきゃ走らないオンボロの黄色いワーゲンバスは 長い道中、それぞれの苦い敗北を経験しながらも、 オリーヴの夢を叶える為に目的地へと向かう家族の姿としだいにだぶってきて、 すごく、いとおしく感じる。 マイ・オールタイム・フェイバリット!!泣いて笑える、ほんといい映画です。



ニコニコしっぱなしで見れます。  2007/6/4

こういうミニシアター系のオフビートコメディって、出来はよくても“まぁまぁ良かった”という感想しか出ないことが多いのですけど、これはもう“最高に大好き!”って嬉しくなってしまう1本でした。大体オフビートコメディって主人公は皆変わり者で魅力はあるんですけれど、感情移入して惚れ込めるキャラクターってあんまりいなかったような・・・。そこにいくとこの映画の主役のファミリーは“本当に最高!”もうずれまっくった家族達を笑って笑って見てるうちに、すっかり皆のことが好きになってしまって、最後にはちょっと泣けます。このまま映画が終わらなければいいのになぁという気にさせてくれる、愛らしい負け組の皆さんの小冒険を是非見て下さい。(脇役も皆いい味出してます。24のクロエちゃんとか)



近年マイベスト級☆  2007/6/5

最高にエンターテイメントしながら最高にグッとくる作品です。こんなに味わい深いものってあまりないと思います。 とにかく物語の中に全てが含まれているのがいいですね。物語を楽しんでるだけで、本来の正統さに溢れた中身あるメッセージや感動が自然にしっかり伝わってきました。なのでありがちな嫌味を感じたり、構えてしまう事がありません。 家族ひとりひとりが強烈な「キャラ」を持っていて、見始めてまもなくそれはくっきりと伝わってきます。絶妙なすれ違いを伴った皆の掛け合いもクセになるようでした。その人物像のベースがしっかりとしているので、様々に起こるドラマも生きているんだと思います。 特におじいさんのいくつかのセリフは心に残るものでしたし、家族の変化のきっかけとなるキーマンとして、最期までその存在感を感じる事が出来ました。また女の子が魅力的に作品全体の風通しをよく、明るくしているのもいいですね。 加えて心の動きや変化が伝わる演出や俳優達の演技も引き込まれるポイントのように思います。 ラストシーンでこの家族が示してくれたような「勝ち組」にならぜひなりたいですね。心が素敵な余韻で広がっていくようでした。 必ずまた観ます☆



心に染みる「いい映画」  2007/7/2

映画「バス男」と共通点が沢山あるので同じ監督かと思いました。 容姿の優れない主人公の「ダンス」が物語のクライマックス。 主人公を取り巻く不幸で個性的な家族。アメリカ的な価値観への風刺。 乾いたオフビート感。・・・ ただ「バス男」はオフビート感が強すぎて万人はついていけませんが、 この作品はやりすぎではない寸止めのオフビート感で普通の人でも 楽しめます。 テーマ性、脚本、撮影、俳優・・どれをとってもレベルが高いのですが、 特に素晴らしいのはキャステイングと演技。架空のキャラクターではなく 本物の「本人」を見てるような錯覚に陥いります。 ハリウッドの大作娯楽映画に食傷気味の映画ファンは是非、見てください。 心に染みる「いい映画」です。 (24の「クロエ」がものすごいチョイ役で出てますので探してください。)



今年見た映画ベスト!  2007/3/4

オスカーの受賞スピーチで、アラン・アーキン(ジャンキーじいちゃん役ハマリすぎ!)いわく、企画から映画化にいたるまで5年かかったとか。 その苦労が報われたのか、今年のアカデミー賞2部門受賞しました。 機能不全に陥った家族がひと時の旅によって再生する、とよくありそうなストーリーをここまで面白くしたのは、ひとえに脚本と俳優たちの演技の賜物でしょう。 クライマックスの美人コンテストの場面では大盛り上がりで、フーヴァー家大暴れ! 必見です。(ジョンベネちゃん事件を思い出したのは私だけでしょうか?) これを見てから1週間ぐらい、「ア・ラ・モ~~ド」がマイ流行語になりました。(笑)



つまづきそうな人へ  2007/7/1

仕事で疲れきっていて、「もうどうでもいいや」ってつまづきそうなときにこの映画に出会いました。 その時のおじいちゃんの「負け犬とは、怖いと思ってなにもしないやつのことを言うんだ」という一言が心にガツンと入ってきて、勇気をもらえました。 それ以外にも観ている間中、疲れた心をゆっくりゆっくりほぐしていってくれて、観終わった時にはなんだか幸せな気分に。 疲れた人に、つまづきそうな人にぜひ観てもらいたいです。



抑えて、抑えて???、最後にハジけられたので★5個  2007/8/11

・・ まあ、たくさんのレビュ-でほとんど書きつくされているので、個人的な趣味で気に入ったとこだけ書きます。 (その1)コンテストで何の曲を使うのかなんとなく気になっていた。ずっとオリーブはイヤホンで聞いていたので・・・。 だから、本番でRick Jamesの名曲「Super Freak」が流れた瞬間、のけぞった。 これを選曲してトンでもない“振り付け”をしたのがオリーブの“ぶっとび”じっちゃまとなれば、 家族が踊りだすのは当然だし、僕も思わす体でリズムを取っていた。 あまりの痛快さに、それまでの、典型的ロード・ムービ風がチラホラの流れは、自分の中ではこれでほとんど帳消し・・・、甘いですが。 (その2)オリーブをステージに急かして、連れて行くだけのチョイ役に、 なんと「24」シリーズでいまやジャック・バウワーの右腕にのし上がったクロエ役のMary Lynn Rajskub(苗字の読み方が難しくて・・・)が。 急かしている時の額にしわを寄せる表情は相変わらずでも、オリーブのステージ横で少し笑顔を浮かべてノッテいる姿が印象的。 それと、僕はプルースト学者という“ディープ”なフランク役のスティーヴ・カレルが特に気に入った。 セリフのキレがバツグンで俳優としてはかなりハイレベル。でもミョーな役柄を軽くこなしている。 最後には家族愛とか絆が強まった、なんてそんな映画じゃないですね。 ヒネてて、気に入りました。



絶対どこかでぐっときますよ!  2007/3/28

ビジネスに失敗する父。薬中の祖父。しゃべらない兄。ゲイで自殺未遂をしたおじさん。 美少女コンテストを夢見る少女を取り巻く家族はみんなかなりの個性派。 こんなに濃いキャラクターは映画の世界だけ。 と、冷めて見ていたのですが、、、 いざ映画が始まると、登場人物に自分を重ね、思わず共感してしまっている自分が。 特に、コンテストでオリーヴの順番が回ってくる直前のシーン。 ステージに上がらせまいと必死になる兄とおじ。 オリーヴの心が固まるのを静かに待つ母。 祖父との約束と恥ずかしさの間で揺れるオリーヴ。 もう落ち着いて見ていられませんでした。 きっとあなたにもぐっとくるシーンが詰まっているはずです。



最高!! ★5つ以上  2007/5/17

・・ 一見、ダメダメ一家だけど、彼らが7歳の娘オリーブ(眼鏡に隙っ歯、おなかがプクッと出た幼児体型も可愛い)のミスコン「リトル・ミス・サンシャン」参加で一丸となり、それぞれの問題が吹っ切れていきます。 アリゾナ州から、コンテストが開かれるカリフォルニアへミスコンを目指す一家のオンボロ・バスが彼らのヒューマニティをうまくひきだす小道具にもなっています。そのワーゲン製ミニバスは途中、ギアが故障して家族がクルマを押してエンジンをかけ、クルマに飛び乗る。そう、このバラバラのダメ家族は、当の本人たちが気づかぬうちに映画の前半で『一致団結』しているのだ。  そして、その道すがら、おんぼろバスから降り立つたびに、家族それぞれが抱えている人生に対する迷いや不安、イラだちやコンプレックスという“心の澱”を捨て、生きることに前向きになっていきます。このあたりがコメディータッチで描かれるから、説教臭くないしダメっぷりを痛烈かつ執拗に描写しつつ、いじめられっ子がガキ大将に噛みつくような妙な迫力がこもっている。(笑) クライマックスのミスコン大会では、まわりの子どもたちは絵に書いたようなミスコン少女。こりゃダメだ、と一家はオリーブを降板させようとするけど、彼女は果敢にパフォーマンスを見せます。これが虚飾にみちたミスコンをぶっとばす祖父直伝のダンス!! それに一家が加わっての開き直った大暴れに拍手喝采だ。 劇中のセリフにあるように、「負け組とは、負ける事を恐れて挑戦しない人」。皆が抱えている不安や恐怖、葛藤などを一蹴してしまうような力強く愛情に満ちた言葉でもあります。最初はチグハグだった彼らが、まとまりのよい家族になっていく。負け組復活の快作でした。



優しさと明るさが残る映画。  2007/9/9

『人には2種類ある。勝ち組と負け組みだ。 絶対勝て。』 が口癖だが、誰がみても負け組みの父親を筆頭に、みーんな一癖あり、の一家が末娘のビューティー・コンテスト出場に向け、黄色のおんぼろワゴンに乗って出発するが。。。 勝ちか負けか、私達がもっている型どおりの社会通念にアンチテーゼをつきつけている一方、 まず注目すべきは、やはり家族6人のキャラ。 お得意のメソッドで勝ち組に邁進しているはずなのになぜかいつも負け組みの父親。ニーチェをまねして口を聞かない、という信念を貫く兄。自殺しそこなったゲイで大学を追い出された叔父。 不良でエロくて老人ホームを追い出された祖父。 お腹ぽっこりだけどビューティーコンテスト出場に熱をいれあげる末娘。 家族をひとつにしようと奮闘する母親。 6人の個性が、ありえなそうでいて不思議と親近感を感じさせる。それは、初めはいがみあっても、それぞれピンチに接すると助け合っているところが、親近感や好感を覚えるのかも。 一番のおすすめは不良・エロおじいちゃんで、15歳の孫には『人生に一番大切な教訓だ。多数の女とやりまくれ』と言ってるわりに、6歳の孫娘には優しさいっぱい。愛情いっぱい。孫娘はおじいちゃんの事が大好き。『君は世界一きれいな女の子が』なんて言ってくれる。エロい分、女性のつぼを心得ているのかな(?)、おじいちゃん。 そしてラスト、おじいちゃんが孫に仕込んだワイルドダンスには大うけ。 この映画、セックス(を指す描写)もドラッグもちらっとあるけど、自分が親なら子供と一緒にみたい。アバンギャルドではあるけどどんな個性に対しても大らかで寛容である。 立派な常識をもった大人が作った、立派な映画です。 こういう映画こそ世に出回ってほしいな、と思います。



負け組家族の再生旅行  2007/5/29

・・ 自殺未遂の伯父、事業失敗の父親、ヘロイン中毒のおじいちゃん、志望校に入るまで誰にも口をきかないと決めた兄。人生の負け組たちが集まった家族は崩壊寸前。唯一少女ミスコンを目指すお腹プックリのオリーブちゃんだけが、希望を持って前向に生きている。 社会における競争というのは、実はアンフェアに行われている場合が非常に多い。コネや前情報、賄賂や談合にゴマスリ。人間関係が全ての日本においては、勝敗ははじめから決まっていて、公平な競争などはなきに等しい。道中で家族の結束力を強めたオリーブちゃん一家も、ミスコン会場でレベルの差を悟り急激に弱腰になる。 「本当の負け組とは、負けることをおそれて勝負を避ける人間のことだ」というおじいちゃんの唯一まともな遺言(?)を思い出したオリーブちゃんは、一人最終ダンス選考に臨むのだが・・・。 予定調和な世間の批判の目にさらされるオリーブちゃんの味方になったのは、真実の家族愛に目覚めた一家と強面のお兄さんだけだったが、おじいちゃん直伝の○○○ダンスから何かが彼らに伝わったようだ。



少人数しか出演しないから映画の神髄に触れた  2007/6/5

・・ やや強引ながら、一家が1000キロ以上の長旅におんぼろバスで出かける羽目になり、 途中でいろいろな騒動を起こし、ブラックジョークもふんだんに盛り込みながら やがて家族の絆を取り戻し、自分を見つめ直す話。 過激なおじいさんと、自殺未遂を起こした伯父さん役のふたりが名演だった。 映画に癒しを求める全ての人にお勧め。



ホロリ??としました  2007/6/11

・・ みんなが自分のことばっかり考えてバラバラだった家族がパズルのピースのようにミスコン参加の旅の過程で、お互いを思いやり、少しずつまとまっていく姿に涙がホロリ・・。 人生において、何が勝ちで、何が負けなのか? 子供のミスコンという題材をもとに、ユーモアと皮肉を交えつつ「本当に大事なもの」を描いた良質のヒューマンドラマ。 なんだか情けなくても、ダメダメでも家族ってかけがえのない宝物だなぁって思わせてくれました。 それぞれ個性の強いキャラクターぞろいで、キャスティングもとても良かったです。 特にお兄さん役のPaul Danoは、危うくて、でも優しくて、なんともいい味を出していました。 レンタルで見たんですが、とても好きな作品だったのでセルDVDを買おうと思ってます。



「家族再生」のプチ?ロードムービー  2007/7/9

 やはりアメリカ映画の底力か。リメイクやCG垂れ流しの凡作ばかりではない、こういう粋な小品も作れるのだ。  それぞれ全く理解しあえなかった家族が一台の車に乗り込んで、少女が出場するミスコン会場に向かうまでの道中に、お互いの心の隙間を埋めあっていく家族再生物語なのだが、決してお涙頂戴ではなく、押し付けがましさを感じないため好感が持てる。また適度に笑いが散りばめられていて、白バイ警官とエロ本のくだりはかなり笑わせてもらった。  キャラクター達もクセ者揃いなのだが、それぞれのキャラに深みがあるためリアリティーを感じさせる。これは役者達の力量によるものだろう。特にオリーブ役の少女が実に素晴らしかった。  タイトルの通り、主人公の少女が「リトル・ミス・サンシャイン」を目指し、コンテストに出場するところがヤマ場なのだが、少女が優勝を目指すのがこの映画のテーマではない。むしろそのくだらないミスコンを痛烈に茶化していて、観ていて実に爽快な気分にさせてくれた。  この映画の制作費は約800万$!やはり映画は制作費などではなく、脚本と演出、そしてキャストだという事を改めてこの作品は教えてくれた。



この映画を見るべき  2007/7/27

すごく良い映画でした。きっかけはアカデミー賞にノミネートされたと思うオリーヴ役のアビゲイル・ブレスリンに興味があり見ました。彼女はほんと可愛いくすばらしかった。登場役が皆何かに悩みがあり暗い映画になりそうだが、そこを面白おかしく描かれていました。こう言う現実的な映画を見てほしい。



淡々が良いのかも  2007/7/30

それぞれの身に色々なことが起きるのだけど、 深く掘り下げずに過ぎていく。 おじいさんのところや見せ場となるであろうミスコンも 感動できるところでさえ盛り上がりに欠ける。 他の映画ならベタにこれでもか!と感動させようとするはずだが、 この主人公たちは、あまり感情が思うよりない。 出来事は、それぞれに深くショックを与えているはずだが、 前向きに前へ前へといく。さりげなく過ぎていきすぎ。 これは褒めているのだ。 その分、見る側が想像して感じる映画。 例えば、よくある、あ~面白かったコテコテでお腹いっぱい、 観ている時は(だけは)よかったけど、残るものなにもなく 二度と観たくないような映画が多い中で これは、さりげなく出来ているせいか、 また時が来たらいつか観てみようと思わせる。 これは褒めているのだ。 登場人物も多いし、こちらの年が変われば感じることも違う気がする。 バスに乗る姿は、それぞれの個性が出ていて面白い。 戻っていくラストもいい。 これからも日常生活で色々と起きそうな家族だけど この地球、アメリカの中の一家族として がんばって生活していくんだろうな~と感じさせる。 がんばれ、と思わせる。 個人的には母親役がさりげなく愛があり、よい母親で一番うまかった気がする。



個人的には☆4つです  2007/8/14

勝ち組にこだわる父、ゲイで自殺未遂した叔父、エロいじーさんなどなど… 人物設定を聞いただけでも面白そうだと思いませんか? ただこの映画は、思ったよりドタバタしておらず割と淡々と物語が進行していきます。 途中クスクスと笑える場面もありますが、それよりも一人ひとりの悩みや障害などを 乗り越えようとする家族の絆が多く描かれています。 単に笑ってスッキリしたいという人には向いてないかも知れませんが、 確実に何かを考えさせてくれる映画であり、それが何なのかは見る人の年齢や時期、環境で 大きく変わり、観るたびに違った印象を受けるのではないでしょうか。 初めは普通で、2回目はつまらなく、3回目は名作だと思えるかも知れない。 評価が難しい作品です。



期待しすぎたかも  2007/9/7

どこのレビューを読んでも評価が良く、負け組であり、それぞれに問題を抱えた家族がオンボロバスに乗り…そして最後は吹っ切れた様に家族が一体となる。読んだだけで「なんて俺の好きそうな映画なんだ!」と期待して観ましたが、面白くもつまらなくもなく、完全な消化不良でした。以前「フルモンティ」を観た時の消化不良と全く同じ感覚。映画の登場人物たちが最後にステージで盛り上がっている姿を観ても感動しないし笑えない。評価良い映画なのにおかしいなと、そんな感じに終わりました。旅の最後まで家族がずっと仲が悪いとか、口を開けば喧嘩ばかりとか、それでラストのあの展開であればまだ感動出来たかも。アカデミー助演女優賞にノミネートされた娘と、願賭けで黙り込みを決めた息子のキャラは良かったと思います。アラン・アーキン(彼の主演した「ブルージーンズ・ジャーニー」DVD化熱望!)の演じアカデミー助演男優賞まで獲ったお爺ちゃんキャラは、映画やドラマによく居る定番なキャラクターでしかも出番が少ない。失礼ながら、何故アカデミー助演男優賞を受賞出来たのか不思議でした(個人的には同じく助演男優賞にノミネートされていた「リトル・チルドレン」のジャッキー・アール・ヘイリーの神業的な演技とキャラクターには遠く及ばずだと感じましたが)。アラン・アーキンのファンの方、本当すみません。



観ないと損する映画はこういう映画  2007/9/15

おじいちゃん、パパ、ママ、ドウェインと妹のオリーブ。そこにゲイの伯父が加わり、一家総出でオリーブの美少女コンテスト会場へ…この映画、人間ドラマとしても勿論秀逸だが、ラストで明かされる祖父と孫娘のとんでもない秘密によって、普通の家族再生モノとは一線を画する、不思議な感覚の作品に。二人の“routine”はちょっぴり切ないんだけど爆笑必至。その祖父役のアラン・アーキン(オスカー受賞)。出番は少ないものの自然体な演技で作品に大貢献。特に、息子の仕事がダメになりそうな様子をワゴン車から不安そうに見つめるシーンは秀逸。未来のオスカー俳優・ポール・ダノ(ドウェイン役)の絶妙な感情表現にも是非注目を!



最高のロードムービー  2007/10/1

これらな邦画でもできるんじゃないか。 いや、できない。 漫画や小説を原作にしたタレントのPVになってしまっている 今の邦画界にはこんなオリジナル映画を作るパワーはない。 こんなバスに自分は乗りたくないけど、観てる分には 最高の黄色いバスだ。そして最高の家族だ。



コミカルなアメリカンビューティー的ロードムービー  2007/6/6

評判通りの良い映画でした。 アメリカンビューティーとかが好きな方ならこの映画も合うと思います。 オンボロの黄色いバスは家族の象徴。途中でいなくなる人もいますが、 みんなで押して、それでも何とかバスという「家族」は走って行きます。



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