内容紹介
エビイとマーサのブルースター姉妹は、ブルックリンの山の手の大邸宅に住んでいる。やさしいけれども、気の触れたこの老嬢たちは、孤独な異性の老人を天国に送りたいという奇妙な考えに捕らわれていて、部屋を貸してやるといっては誘い込み、ヒ素の混じったブドー酒の杯を与えるのであった。老嬢たちには、三人の甥がいる。その一人テデイは自ら第26代大統領の故テデイ・ローズヴェルトであると思い込んでいる精神障害者である。彼はここをパナマ運河であると信じ、地下の穴倉に運河を開削中である。運河は既に第11開門まで出来て、伯母たちが殺した老人の死体が関門ごとに葬られている。他の二人の甥はモーティマーとジョナサンである。前者は劇評家であり正気である。後者は狂気の犯罪者で法の手にある…。そして結婚報告にやって来たモーティマーは偶然伯母達の部屋で死体を発見してしまう。