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ラスト数秒の心理的衝撃 2007/6/2
子どもの頃に観た覚えはあるが、内容をすっかり忘れてしまっていた。今回全く新鮮な気持ちで鑑賞、観終わった時、深いため息が漏れた。
ある大富豪が“バラのつぼみ”とつぶやいて息をひきとる。その意味を巡って展開されるサスペンス。謎の言葉に関係する人物もしくは事柄が、いつ出て来るのだろうと、全編にわたって緊張感が続く。しかし、謎は謎のまま、ついに迎える終幕。その最後の最後に現われた映像が、実に衝撃的だった。
すべてはバラのつぼみから始まったのだ。それは人生の分岐点であり、少年時代への郷愁であり、失われた家族愛の象徴であったのだ。お金では買えない彼の人格そのものであったのだ。そして、人は晩年に童心に帰るものなのだ……。
こうした思いが、ラストシーンの数秒で一気に溢れ出す。真実は誰の目に触れることもなく、この世から消えてしまうのに……。
観客心理の裏の裏をかいた意外な結末、この作品がアカデミー賞“脚本賞”を受賞した理由がよく解る。
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幸せはお金では買えなかった 2007/3/28
やっと観る事が出来た、市民ケーン。あまりにも評判が良いので観る前の期待値が上がりすぎて心配もあったけれど、これは裏切る事なく面白かったです。
この映画の『バラのつぼみ』は、少年時代のトラウマからきていたものだったんですね。大富豪になり豪邸も建てて、全て自分の思い通りになっていったのに本当の幸せは掴めなかった。ケーンは心の中では『バラのつぼみ』が一番大事な事だということに気付いていたのでしょうね…。
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歴史的な作品なんだろうけど 2007/5/5
製作された当時は確かに斬新な映像美と脚本だったんでしょうが、
今改めて観て感心するほどの作品とは到底思えませんでした。映画の歴史でも
勉強しようと思う人向けではないかな。
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後味が凄いです。 2007/8/26
観終わった後の後味が凄いです。
こんな凄い後味はあまり味わったことありません。。。
実はこのレビューもいろいろ書いていたのですが、、もはや言葉はいらないかと。。。
「真の映画好きには時代を越えて必見」です。
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彼が最期に残した言葉の本質とは…・ 2007/10/16
・・
結局、「バラのつぼみ」とは何かは、おそらく永遠の謎のままであろう。決して明かされることのない、花開くことのないつぼみ。そのバラが開花した姿を見ることができないからこそ、人々はその謎をめぐり、ケーンと深く関わった者たちをたずね、決して明かされることのない謎の一言に、翻弄されていくのである。そして、それこそが、この言葉の本質であるのかもしれない。
人がうらやむほどの富を獲得し、名声を手に入れ、他者にいくらでも命令できる立場にまで上り詰めた彼が求めたものは何か。他人に命令はできても、他人を愛することはできない。自分を愛してくれと、他者に求めても、それはかなえられない。どれだけバラの美しさを堪能しようと見つめても、つぼみが開かれない限り、それはかなわない。そのジレンマ。
そして、劇中の誰もが結局「バラのつぼみ」の謎を解けず、謎は残されたまま終了する。だから、この作品を鑑賞する我々も、この謎は謎のままで済ませておきたいと思う。
古典的な名作集のひとつで、カサブランカと共に、夢中になってみた作品。うーん、いつ見ても、古典作品にこめられたメッセージは奥が深いものである。
6
バラのつぼみの謎を私はこう思う 2007/7/1
女性は咲き始める前が一番美しい。
さんざん女性問題があった新聞王だからこそ、
それをバラのつぼみと例えているのではないでしょうか?
7
サスペンスだと思っていたけれど 2007/12/11
サスペンス映画だと思ってこの映画を観ましたが、
サスペンスなのは形式だけであって、
ストーリー自体は新聞王ケーンの一代記になっています。
新聞王の生涯を新聞記者が追う
、
という設定からして素晴らしいのですが、
設定やら撮影やらで中身をごまかす類の映画ではありません。
きっちりしたドラマがあって、
それを彩るための設定や演出まで素晴らしかった、
という映画だと思います。
演出だとかカメラワークでは、
冒頭のひたすら映像をダブらせてつないで、
「薔薇のつぼみ」
という口元まで持ってきたところが素晴らしかったです。
また、このシーンはそれから二時間に渡って
語られるケーンの人生の締めとしても
大変ドラマチックなシーンになっていて、
二重の意味でオイシかったです。
そしてオーソン・ウェルズの演技がまた生き生きしていてナイスなのです。
特にオペラを鑑賞するシーンの目なんかは、この人の天性だと思います。
で、ラスト。
僕は思わず泣いてしまいました。
こうしてケーンは忘れられていく…
この映画は映画史だとか関係なく、いろんな人に観てほしいです。
ティム・バートンの「ビッグフィッシュ」とか
「ゴッドファーザー」「トゥルーマンショー」「アマデウス」「スカーフェイス」
など、一代記モノが好きな人は必見でしょう。
体面上ジャンルはサスペンスというしかないのですが、
むしろサスペンス好きでこれを見れば
肩すかしを喰らうと思います。
また映像が比較的モダンなので、
最近の映画が好きで白黒はちょっと…
という人でも大丈夫でしょう。
最後にこの映画について、
"オーソン・ウェルズが映画というおもちゃで遊んでいる"
という評価があったのですが、
たしかに見るからに楽しそうです
8
歴代映画ベスト1 2008/3/10
母親が鉱山を当てたために、幼い頃に母と別れて銀行家のもとに住むことになるケーン。
学生時代は放校を繰り返し、相続した財産をもとに新聞社を買収。
その後、新聞王としての地位を確固としたものにしていくのだが・・・
ケーンの心理描写が見事。
求めても得られないものへの渇望、それを繕う傲慢さ。
終盤のケーンの部屋をめちゃくちゃにするシーンはこちらまで観ていて哀れさ、やり切れなさを重く感じ入ってしまいます。