死期が迫った父が、改めて息子に語り聞かせる人生の回想。巨人とともに故郷を出て、サーカスで働きながら、あこがれの女性と結ばれる。戦争へ行き、ひとつの町を買い上げる……。何度も聞かされた父の話は、どこまでが本当なのだろうか? 異才ティム・バートン監督が、独自のファンタジック&ブラックなテイストに、テーマとしてはストレートな感動に照準を合わせた快心作。
ベストセラーである原作に登場する奇妙な要素を、この映画版では多少組み替え、よりビジュアル的に楽しめる物語になっている。相手の死の状況を予言する魔女や、2つの上半身が下半身を共用する双生児の姉妹などフリークス的なキャラを登場させつつ、一面の黄スイセンのなかでの愛の告白といったメルヘンチックな場面も織りまぜ、人生の悲喜こもごもを共感たっぷりに描くことに成功。死の間際までうさんくさい老父役のアルバート・フィニーとは対照的に、若き日の父を演じるユアン・マクレガーは、前向きな主人公像を、まっすぐな瞳で好演する。監督の意識の表れであろうか、結末の感動は原作をはるかに上回る。(斉藤博昭)
内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより) 『チャーリーとチョコレート工場』のティム・バートン監督が、ユアン・マクレガー主演で描いた感動ファンタジー。若い頃の奇想天外な冒険譚を語る父とその息子の絆を、美しく幻想的なシーンを交えて描く。“ベストコレクション ALL TIME \1,980”。
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疲れた時に見ると癒されるファンタジー 2007/7/9
心が優しくなれるファンタジーの傑作です。
この価格なら絶対に買いだと思いますね。
おとぎ話のような体験談を語る父親と、その話が信じられず父親を遠ざけてしまう息子。
そんな父親の容態悪化をきっかけに、息子が帰郷するところから物語は始まります。
しかし久々に会う父親の口から出てきたのは、やはり夢とも現実とも思えない話ばかり。
本当の父の姿を知りたいと願う息子は苛立ちが募ります。。。
巨人、魔女、人魚などが登場する父親の体験談を、観客は映像で追体験していきます。
愛と勇気と夢に溢れた様々なおとぎ話が素晴らしく、ロマンチックな母親との出会い、
夢のような冒険談、様々な人との心温まる触れ合い・・・ティム・バートンの本領発揮ですね~。
また映像もきれいで、絵本を実写化したような絵的な映像に圧倒されます。
ラストは悲しいけどハッピーエンドですね。
「シザーハンズ」のようなファンタジーが好きな方には特にお勧めです。
子供に夢を与えられるおとぎ話の一つでもマスターしたいなぁと思いました。
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息子が父親の心に触れる終盤、涙が止まりませんでした 2007/12/26
・・
「ウソ話ばかりで、おやじは息子の俺に何ひとつ、本当のことを話してくれない」と、父親に反発する息子。「ウソ話ばかりじゃあないさ。ただ、話をちょっとふくらませて面白くしたところはあるかもしれないけどな」と、人を楽しませるファンタジックな話をするのをやめようとしない父親。
息子が父の本当の姿を知ろうとして、父の話に出てくる人と会って話を聞くうちに、「おやじのウソ話も、まんざら捨てたもんじゃないぞ」と、父親に理解と共感を示し始める終盤。「スペクター」の町が息を吹き返すシーン、その辺りからの展開が、とても素敵だったなあ。見ていて切なくなり、胸がぎゅっと締めつけられました。
キャストでは、若き日のエドワードを演じたユアン・マクレガー、現在のエドワードを演じたアルバート・フィニー、現在のエドワードの妻を演じたジェシカ・ラング、この三人がそれぞれに魅力的でしたね。
あと、詩人のノーザー・ウィンズロウ役のスティーヴ・ブシェミが、いつもほど変な役柄じゃあなかったけれど、やっぱりおかしなことに走るシーンに、くすりとさせられました。
カール・ザ・ジャイアントの桁外れの背の高さ、PingとJingのチャイニーズの双生児姉妹には、最初はかなり面食らいましたよ。ほんと、おとぎ話に出てくる登場人物みたいだ!と。
「スペクター」の町をエドワードが初めて訪れて、町の人たちと踊るシーンなど、映像の美しさも印象に残ります。さすがティム・バートン監督、綺麗な映像だなあと、惚れ惚れさせられました。
3
鮮やかな感動 2007/12/8
父と息子の関係をやさしく見守っている物語です。
死期が迫る父親の口から語られる彼の過去は、人魚、巨人や大きな魚など絵本の中の出来事のようなことばかり。
それは本当に彼の過去なのか、それともただの嘘?
この映画は何より色使いが好きです。
ティムバートンといえばなんとなくダークな色使いを想像してしまいますが、
とても色鮮やか。ファンタジーな登場人物たちも自然に溶け込んでいます。
ラストはただただ感動です。
5~6月に、必ずみたくなる作品です。
4
本当のファンタジー 2007/12/27
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バットマンもハサミ男もチョコレート工場も出てこない、ある老人の空想世界(なのか半分は現実なのか?)を描いてティム・バートン監督は、彼のコアなファンだけでなく、一般の大人の映画ファンも十分に満足させられる傑作を作った。ジョニー・デップもマイケル・キートンも出てこないけれど、アルバート・フィニー、ジェシカ・ラング、ユアン・マクレガーといったバートン監督の常連組でない人たちの演技が素晴らしい。難を言えば父親のホラ話を信じない息子役の存在が薄いことだが、これは意識的なのかもしれない。
ファンタジックな場面の演出の素晴らしさは言うまでもないが、多くのレビュアーの方々の指摘のように、アルバート・フィニーとジェシカ・ラングの老夫婦の入浴シーンの美しさとラストの感動は、バートン監督の成長を感じさせ、今後の作品に大いに期待したい。