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星3つ半が妥当かな。 2007/10/12
優しいチェロの響きに北斎の浮世絵、復元された永代橋、ぶっきらぼうだが温かい江戸の人情、粋な功徳、そして夫婦愛。
タイトルの割に、絵的にはしょっぱなの夕日もラストの朝焼けもイマイチな茜空が気になったが、
江戸下町の豆腐屋の地味~な話と思いきや、ストーリーはなかなか面白い。
幼な子を失くした老夫婦、豆腐屋の若夫婦、やくざな親分の因縁の描き方は悪くない。特に傳蔵親分
との絡ませ方。また、下手に真実を知らせたりしないのが良い。
勝村さん演じる粋な豆腐売りも気風が良くて気持ちがいいし、中村梅雀さんの商売敵も滑稽なほど腹黒くてちょっと笑える。
ただ、残念ながら、夫婦・家族愛や職人気質を主軸として描いた映画にしてはその掘り下げ方が
どことなく浅い感じは否めない。
しかし。
内野聖陽さんの二役ぶりには脱帽。育ちの良さげな京青年と、凄みのあるやくざの演じ分けは素晴らしい。完璧に別人で、「さすが」のひと言。
京言葉も板についていて、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞もイケるんじゃないかと思うくらいの細やかな演技。
原作を読んでいないので、もともと別人で殆ど接点もないこの2人をひとりの役者が演じるのが良いのか悪いのかは分からないが、
私は素直に面白いと思った。安っぽく2人を会わせるということもなかったし。
また、彼の演技を存分に楽しめるという点で、うっちーファンには必見!
映画の全体的な感想としては、徹底的に現代語な時代劇で、時代モノの情緒感にウルサイ私には、ちょっと興ざめな一面もアリ。
星4~5つはいけそうな映画で、丁寧で凝っているのに、奥深さが今一つ足りないという点から、星3つと半分くらいが妥当かな、というところ。
でも。
観終って後悔のない作品であり、二度は楽しめる。
そして、ムショーに美味しい豆腐が食べたくなります。
色々評を書きましたが、ラスト、去り行く親分の後姿は颯爽としていて、これだけで何もかもOKにしたい気分になりました。
2
現在失ったものは・ 2007/7/13
原作は、直木賞受賞作の『あかね空』山本一力著です。
京から江戸に下った豆腐職人永吉が、長屋から大通りに店を構えるまでを夫婦、子供たちとの愛情、葛藤、苦労の物語です。
江戸時代も、現在も変わらない、家族の絆の大切さを再認識しました。
また、江戸時代の生活様子もよくわかります。
現在失われつつあるものがたくさん描かれています。
「あけない夜はない」どんな困難も乗り越えられると示唆してくれる感動する映画です。
3
内野さんファンだったら・・ 2007/10/18
NHK大河風林火山で人気の内野聖陽さんのファンだったら、文句無く彼にどっぷり浸かれます。
私は改めて内野さん大好きになりました。文句無くカッコイイです。いい男です。
他の方も書いていらっしゃいますが、二人が夫婦になるまでの幸せな恋愛過程が描かれていたら、
ラストもより一層感動的だったと思います。
子を思う母の気持ちは表に出て強く表現されているけど、同じように子を思う父親の愛は
あまり描かれていなかったのも残念。。
4
いい話しなんだけど 2007/8/17
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「山本周五郎、藤沢周平を継ぐ人情時代小説の名作がついに映画化!」というコピーがありましたが、確かに内容は人情噺風です。また、永代橋などもCGで再現されており、深川の情景、特に、夕景の美しさ、江戸の習俗もリアルでした。
今年の大河ドラマ「風林火山」で主役の山本勘助を演じている内野聖陽が京都で豆腐修行を積んだ永吉役で登場し、江戸で豆腐屋を開業。近所に住むおふみ(中谷美紀)と出会い、夫婦となります。色々苦労をしながら一代を築き、それから、跡取り問題でもめ、ヤクザがからんでという話まで、文字通り『大河ドラマ』にしているから、物語の進むのが早いこと早いこと。結婚から一気に18年後へ飛んじゃうし...。
内野・中谷の夫婦の安定した演二人の恋愛の機微とか、そういうものがあまり描かれず、いつの間にか二人が結婚するということが既成事実化されていきます。二人の恋愛というものをもう少し描いて欲しかったかなぁ。また、賭場の親分の伝蔵を内野聖陽が二役で演じていていますが、あまり意味のない演出に終わっている。
脇役は石橋蓮司や岩下志麻など豪華だし、悪役の平田屋を演じる中村梅雀がよかったですね。主人公たちの息子を悪の道に誘い込み、籠絡していくあたりの豹変ぶりはさすがに上手い。
人情時代劇の王道ともいえる“泣かせ”演出もけっしてベタではなく好感の持てるものでしたが、やっぱり、2時間の映画にするなら、前半の夫婦の物語に絞るとかすべきだったと思います。タップリ時間をかけて連続テレビ小説あたりにしたら結構面白かったかもしれない。
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日本人の故郷を描いたような映画。 2008/2/11
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素晴らしい映画でした。一組の家族の人情が次の家族に受け継がれてゆきます。人が生きているのは自分だけではなくいろんな人の思いやりが支えになっています。そんなことを思わせられました。江戸深川の長屋町。落語の世界でしか味わえないような人情話が見事なばかりの絵になっています。家族同様に生きる長屋の人たちの姿。受けた恩を一生大事に慎ましく生きる夫婦の姿。これが日本なんだな、と思います。江戸時代の人たちはこんな風に暮らしていたんだな、とセットなども興味心身でした。企画、製作、脚本に篠田正浩さんのクレジットがありましたが、CGの大胆な使い方など篠田氏のアイデアなのかな、と思います。キャスティングも本当に良いです。内野さんの二役。そして中谷美紀さんはここでも凄いです。勝村さんも良い味でした。中村梅雀さんは、貫禄ですね。