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理屈ぬきに楽しめる時代活劇 2007/11/4
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太平(千秋 実)と又七(藤原釜足)の凸凹コンビが、互いに悪態をつきながら道を行く出だしのシーン。ジョージ・ルーカス監督の映画『スター・ウォーズ』のC-3POとR2-D2のロボット・コンビのモデルになったふたりの、飄々としてコミカルな会話が愉快愉快。くすりとさせられました。
勝気な雪姫(上原美佐)のきりりとした美しさもよかった。枝のムチを振るう姿、ぽろぽろと涙をこぼす姿、六郎太(三船敏郎)を叱責する姿。魅力的でしたねぇ。
それから、国境の関所を突破するシーンと、敵の騎馬武者を六郎太が馬を走らせて追跡するシーン。前者の「機知・計略」、後者の「疾風迅雷のスピード感」。わくわくしました。
黒澤監督が、「しんどいものを二本やったから(『蜘蛛巣城』と『どん底』のこと)、ひとつ追っかけ形式のおもしろい時代劇を作ってやろう、そんなきっかけでした」と語っている作品です。
1958年(昭和33年)製作、公開。本編139分。理屈ぬきに楽しめる一本。
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リメイクやめませんか・ 2007/11/11
再映画化されるそうです。嵐の松本潤が主演、長沢まさみ、阿部寛、宮川大輔が共演、監督は樋口真嗣(「日本沈没」をリメイク)。東宝で2008年5月10日公開予定。
え~と、一言でいうと、リメイク止めませんか?ということなんですが。
「スター・ウォーズの原点!」という宣伝をすれば売れる、という計算なのでしょうが、、、。
その計算は、面白くなくても話題性があれば、観る、買う、売れる、ということなのでしょうが。面白くないものを見せられた、買ったほうはたまりません。
確信犯で悪質ではないでしょうか?内容はどうでもいい、とにかく話題になり売れればいい、というのは。無能の証しではないでしょうか?
それともスポンサー、投資会社が、作品の出来不出来に関係なく、黒澤効果とスターウォーズ効果、リメイク作品を観たいという心理、これだけの出資で、まぁこれだけのアガリか、とそろばんをはじき、面白くなくていいから、これをやれ、若い俳優をつかって、ということなのでしょうか?
出来上がる前からそんな評価はない、と思うかたもいらっしゃるかもいるかもしれません。
でも、分かるのです。間違いなく駄作です。
日本の映画界、TV局、リメイクはもうやめませんか?成功例ないですから。先がないですから。
そして、観る人もボイコットしませんか?リメイク映画を。
おっと、黒澤オリジナルは星5です。
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裏切りゴメン! 2007/11/3
今まで黒澤作品のDVDは値段が高く設定されていたことが不満だったが、手を出せる価格のものが出たことは非情に嬉しい。
この作品が「スターウォーズ」の元ネタであることは超有名だが、それ以上に大活劇というジャンルを日本において(世界的にも?)確立した先駆的な作品でもある(この作品中で三船らの居場所を知らせに馬で走る敵兵を馬上で一刀両断する名シーンを活劇の代名詞になった「インディージョンズ」も拝借している)。
黒澤作品の時代劇の中ではこの作品は「用心棒」や「七人の侍」に比して話題にのぼる頻度は少ない(ある意味地味である)が、私にとっては黒澤作品のなかで最も好きな作品だ。その魅力はお金のかけ方と登場人物のキャラだろう。普通の作品なら太平(千秋実)と又七(藤原釜足)の2人の百姓が六郎太(三船敏郎)と繰り広げる冒険シーンに最もお金をかけるが、黒澤は見事に期待を裏切り2人が隠し砦に遭遇するまでの城での合戦シーン等に金をかけ作品の設定にリアルさを持たせている。ここが凄い。
登場人物の設定も六郎太や2人の百姓はもちろん魅力的だが、六郎太の旧友で宿敵の田所兵衛(藤田進)のキャラクターが最もカッコ良くこの作品を引き締める役割をしている。彼等の繰り広げる痛快大活劇は今観てもワクワクする。クライマックスの「裏切りゴメン!」の一言を初めて聞いたときは、思わず「ヤッター!」と叫び拍手しそうになったことを今でも思い出す。そして、この言い回しは日本語でしか味わえない表現であり、日本人としてこの場面を観れて最高と感じた。是非一度は観て欲しい痛快大活劇だ。
2008年に、松本潤と長澤まさみ(姫)、阿部寛(六郎太)のキャスト、「日本沈没」の樋口真嗣監督でリメイクするそうだが、オリジナルのイメージを崩さないことを望むばかりだ。
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娯楽時代劇の名手:黒澤明 2007/8/28
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黒澤明の映画監督としての本質はあくまで娯楽映画作家にあると思う。「白雉」ヤ「どん底」などを誉める人も多いが、私には退屈だった。黒沢自身は自分の感銘した名作文学の映画化もしたかったのだろうが、やはり黒澤映画の魅力はいかに面白く魅せるかにつきると思う。この映画は最初から娯楽時代劇として作られており、お宝をゲットしようと敵味方入り乱れてあの手この手で戦うのが面白く、脚本の段階で次から次へとアクション、脱出、どんでん返しなどのアイディアが盛り込まれており、余計な主義主張がないのが良い。この作品に較べればスピルバーグの「レイダーズ」でさえお子様ランチに見えてしまう。千秋実と藤原釜足のコンビをジョ-ジ・ルーカスが「スター・ウォーズ」のC3POとR2D2のロボットコンビにしてパクッたのは有名な話だが、アメリカの一流監督たちを熱狂させてしまうほどの映画を作り続けた黒澤明の作品群が今回、低価格になって多くの人たちに見てもらえるのは非常に喜ばしい。
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知る人ぞ知るスター・ウォーズの元ネタ集 2007/10/24
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スター・ウォーズを見たことがあるならこの映画は必見だ。
「スター・ウォーズそっくりじゃないか!」と
思わず叫んでしまうような笑えるシーンがたくさんある。
黒澤明がスター・ウォーズの真似をしたのかって?
いいや、出来た年代から言って全く逆。
スター・ウォーズがこの映画を元ネタにして作られたのだ。
ちなみにスター・ウォーズは1977年の公開、
隠し砦の三悪人はその20年近く前の1958年に公開されている。
もしスターウォーズのDVDを持っていれば、
次のシーンを確認して、隠し砦の三悪人を見て欲しい。
-砂漠でC-3POとR2-D2が喧嘩別れするシーン
-C-3POとR2-D2が屑鉄車の中で再開するシーン
-オビワン一行が宇宙港に入るときの検問突破
-オビワンとベイダーの一騎打ち
-ラストの表彰シーン
いずれも瓜二つのシーンで、
スター・ウォーズとの比較だけでも十二分に楽しめる。
もちろん、スター・ウォーズと見比べなくてもこの映画は素晴らしい。
良く練られたストーリ展開の高度さはもちろんのこと、
映像の迫力やスピード感においても、
特撮技術を駆使したはずのスタ
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リメイクはやめたほうが・・・ 2007/12/16
最近、黒澤映画のリメイク映画やドラマが制作されているが、やはりオリジナルの素晴らしさにはかなわない。
また、リメークではどう見ても役者さんの見た目が若すぎるせいもあり、内容があまりにも軽く感じられてしまう。
リメークする予算があるのであれば、以前に映画カサブランカやビートルズ東京公演ビデオで行われたような、
オリジナルの白黒映像をデジタル着色し、カラー版を再公開してもらいたい。
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人の命は焔と燃やせ! 2008/2/1
藤田が、此方に背中を向けたまま、
何やら、低い声で、
呟く様に歌っている。
「人の命は焔と燃やせ。
蟲の命は焔に燃やせ。」
その前夜、三船の演ずる主人公達が、
村人に変装し、身を隠していた村の祭で
村衆が歌っていた「祭歌」の歌詞。
三船達は、変装がばれて、藤田に
捕まってしまう。
藤田が、突然、叫ぶ。
「良し!燃やすぞ!」
そして、地を響かせて
疾走する馬の群れ。
日本映画史上、最高に
ファンタスティックな
「あのシーン」へと
怒涛の如く雪崩込んで行く。
正に急転直下!
此れは、ルーカスでも、少なくとも
今迄の所、不可能だった。
ダースベイダーが、アナキンとして、
息子ルークを助ける、あの場面でも、
黒澤の本作には、匹敵しない。
残念ながら。
人間が描かれているのだ。
本当の人間が。
追記。
藤田が、初めて登場する場面。
暗がりの中に立って、
暫らくは、シルエットしか見えない。
近寄ってきて、顔を見せると
大きな「痕」がある。
三船が、「御主は変わったな。」
スティグマ・「聖痕」と言う
持って生まれたものではなく、
「トローマティックな経験」、
即ち、トラウマ・「痕」が
人を変える。
アナキン・スカイウォーカーは、
満身創痍で、「ますく」を
被り、ダースベーダー卿に。
「痕」の数の問題では無い。
どの位、深い「痕」か、
と言う問題でも無い。
藤田は、顔を隠す事無く
「痕」と共に
生きて来た。
「裏切り御免!!」
藤田が叫ぶ時、彼と
共に生きて来た
彼の「痕」が輝く。
田所兵衛と比べると
シャア・アズナブルが
「坊や」とは言わないが
「ガキ」の様だ。
「堕ちた彗星」ではなく、
最初から、「地上的」為らば、
彼にも、別の生き方も有っただろう。
或いは、『ペイ・フォワード』の
ケヴィン・スペイシーが、
顔の左半分ほどに、大きな
火傷が残り、本当の差別を体験した
障害者として、ジュニアハイスクールで、
授業を続けていたとしたら。
あの映画は、安直な「宗教物」に
為らずに済んだのに、
と言う可能性も有る。
其の意味では、『ブラックジャック』は
田所兵衛系列の、「ダークヒーロー」
かも知れん。