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痛快無類の娯楽映画。何度見ても面白い! 2007/11/3
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「痛快」という言葉がぴったりの娯楽映画。こいつは、えらく面白いっ! 黒澤監督のこの路線では『隠し砦の三悪人』『椿三十郎』も面白かったけれど、一番好きな映画はこれ。
考え深げに時々あごを撫でる三船敏郎の侍と、拳銃だけでなく頭の回転も速そうな仲代達矢のやくざ者の対決の妙。三船の侍を何かと助ける東野英治郎・飯屋の親爺の味のある演技。宿場のふたつの対立勢力の間に火をつけ、油を注ぐ三船・侍の縦横無尽の機略。
何べん見てもわくわくするなあ。きっと監督が、自ら楽しみながらシャシンを撮っているからなんだろうな。その気分が、映画の隅々に行き渡っている気がします。
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将来作ることのできない奇跡的な映画 2007/10/5
昔の映画です。
ただの作り話です。
しかし、人間として普遍的なものが散りばめられているように思います。
この時代の各俳優の濃密さに圧倒されます。
悪役も単純ではなく、素朴な人間味にあふれています。
この濃密な人間味は、現代の日本人は失ってしまい、もう二度と取り戻せないものかも
しれません。
娯楽的な筋なのに、あらゆる要素が混合されています。
これを見てしまうと、ほかの映画が水のように希薄で、楽しめなくなってしまうのが欠点です。
将来、どうころんでも作れない奇跡的な作品だと思います。
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三船の凄み 2007/8/11
三船敏郎のイメージというのは、サムライである。その原点が本作。ジム・ベルーシがサタデーナイトライブでパロディ化していたのもそうだし、「ボディガード」でK・コスナーが40回観た、と話すシーンがあるのもそう。何より本人がTVで「峠九十郎」を演じ、また大映とのコラボで「座頭市と用心棒」、三船プロで「侍」を撮り、続編嫌いの黒澤でさえ「椿三十郎」を製作している。クリントだって本作がなければ、オスカー常連の映画人にはなっていなかったかもしれない。トゥームストンの町のような宿場町も雰囲気満点。そこで一息に十数人をぶった切る三船の凄み。最高である。本作で三船はベネチア主演男優賞を獲得した。
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“動”の「七人の侍」と並び評される“静”の黒澤時代劇の不朽の傑作。 2007/11/12
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WBやFOXを始め、アメリカの大手映画会社が自社のソフトの廉価化を推し進める中、国内レーベルが一向にその動きに同調してこないのは残念な限り。特に東宝ビデオの方針は徹底していると思っていたのだが、黒澤作品の昨今の映画、テレビでのリメイクブームを受け、今回主要作品が従来のBOX仕様から購入しやすくなったのは喜ばしいし、どんな形であれ、その醍醐味がより多くの人たちにDVDで何度も楽しめることになるのは良いことだ。今作は、“動”の「七人の侍」と並び評される黒澤時代劇“静”の傑作。既存BOX版に付随したブックレイトでの山田宏一の解説にもあるように、ダシル・ハメットのハードボイルド小説「血の収穫」に影響を受け、西部劇の様式を随所に取り入れた作劇だが、全編をほとばしる豪放なダイナミズムに、それでいて軽妙で洒脱なユーモアのセンス。水墨画を思わせるハイ・コントラストでシャープな色彩感覚、毅然としたカメラ・ワーク、「映画」そのものと一体化されたような佐藤勝による音楽、俳優たちのアンサンブルの妙と黒澤映画の真髄が存分に味わえる。学生時代に初めて見たのが「影武者」と「乱」と言うある意味最悪な黒澤体験だったのだが、今作の素晴らしさに己の無知を恥じた思い出の1本。ルーカス、スピルバーグのみならず、ペキンパー、レオーネ、コッポラ、ウー、べッソンにベルイマン、グリーナウェイら列挙の暇もない古今東西の世界のフィルム・メイカーに多大な影響を与えた日本が誇る20世紀最高の芸術家の輝ける傑作。
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「笑顔」の瞬間 2007/11/20
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文句なしに黒澤明のマスターピースの一つ。マカロニウェスタンで盗作されるのも当然であると思う。盗作は悪いことだろうが これを見た映画人が 西部劇に移し変えたいと思う気持ちは ある意味健全である。
殺陣場面が有名だ。しかし それ以上に 何と言っても脚本が実に「知的」である。
意表をつく筋立て。
主人公である三十朗の際立った造形
各登場人物の性格の書き込み。
世界的に眺めても ここまできちんと計算されて作られた脚本はなかなか無い。
それにしても そうはいっても 殺陣場面は圧巻である。特に 最後の決闘は凄く短いが 強烈な印象を与える。
懐手で 悪役たちに向かって歩いていく三船。
刀を構える悪役達
敵役の仲代は 既にピストルで三船を狙っている。
ここまでは静寂につつまれ見ている方も緊張が高まる。
と 次の瞬間に 肩をすくめて三船が走り出す。その瞬間に見せる三船の笑顔には 背筋が凍りつくしかない。あそこで笑顔を入れる脚本を作った人たちには感嘆するしかない。
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代表作であり異色作(・) 2007/11/29
分かりやすいストーリー・絵画的な構図(素晴らしい!)・三船の殺陣の異常な速さ、等などが存分に楽しめる娯楽に徹した人気作。例えば、ブラス・ミュージックをバックに遊女達のラインダンス(!)と邦楽が重なる中盤の一シーンに、この作品のテンポの良さは象徴的に表されている。
時折挟まれるエピソードやラスト5分の「戦いの後の静けさ」ではやはり残酷な味が香るものの、他の多くの黒澤作品にあるようなメッセージ性が前面には出てこない。そういった意味で、この作品は「七人の侍」と並ぶ人気を誇っているが、黒澤作品としては観やすい方に分類できる異色作品の1つと言えなくもない。(他にもこういう娯楽作品はこの時期幾つかあるし、白黒チャンバラ路線を中心としたこの時期を「黒澤黄金期」とするファンも多いが、黒澤の監督歴全体を俯瞰すると、寧ろそういう作品群の方が例外的なんじゃないかと個人的には思う。)
なお、ジャイアント馬場そっくりの巨漢が出てくるが、羅生門綱五郎という芸名の元力士・レスラーで、芸能活動もしていた人物だそうな。(私も思わず馬場さんが出てたのかと思い、検索してしまった1人。)
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三船が凄い! 2008/1/4
あのセットだけで、これ程の作品を作ってしまうとは人間業じゃ無いですね。三船敏郎は言わずもがなですが、東野英治郎も凄かった。仲代達矢ですらまだ青ちょろいと思ってしまうんだから叶わない。同年代の今の若手が出演したって硬直しちゃうよ全く。
特典映像で撮影中の黒澤監督は映っていますが、神々しくて参りますね。三船も東野も仲代も緊張してるもね。今回の再発シリーズで結構黒澤作品を購入したのでとてもワクワクしてきます。こういう古い映画なので音声が劣化していることから、特典(?)の日本語字幕がとても役に立ちます。
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三船敏郎大暴れ 2007/12/8
ハードボイルド時代劇の最高傑作とも言うべき作品です 最大の見せ場はやっぱりラストの
戦闘シーン 格好良いい音楽が鳴り期待度がグーンとあがった瞬間 自らの剣を矢のように
吹き飛ばす 「ダイ・ハード」のジョン・マクレーンのキャラクターはここから来ていると
言われる伝説的男「三船敏郎」の演技に圧倒されよ
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人間世界の戯画としての宿場町 2007/12/12
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--『用心棒』という映画は、家庭、職場、国家など、すべて人間の所属する組織というものにうんざりしている人びとの理想を描いたものといえるだろう。しかし、家庭という組織から離れることができないために国家を捨てることもできない、という人間の条件を苦痛に充ちた調子で描いた『生きものの記録』には、人間の存在の条件にたいする、きわめて重く切実な問いかけが感じられたものであるが、『用心棒』となると、あまりに空想的なために、そういう問題をまじめに考えたりするのも少々考えすごしということになろう。(中略)こういうタイプの夢物語は、現代ではそうとうの需要がある。組織から自由になりたい、というのは現代人の基本的な夢のひとつだからである。(佐藤忠男著『黒澤明の世界』(三一書房・1969年)237~239ページより)--この映画(『用心棒』)の舞台である宿場町は、この映画が作られた当時の国際情勢(米ソの冷戦)や、或いは、60年安保当時の日本国内の社会状況の戯画であるにも見える。しかし、そこまで考えなくても、『椿三十郎』と同様、人間社会の争いの戯画である事は明らかである。それを、一人の自由な人間が、滅茶苦茶にしてしまふ光景は痛快である。だが、何かが足りない気がする。傑作だとは思ふが、私は、『椿三十郎』の方が好きである。
(西岡昌紀・内科医)
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登場人物のキャラクターが皆、個性的 2008/3/22
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この「用心棒」は「七人の侍」と並んで、もっとも人気のある黒澤映画であろう。「七人の侍」が百姓の生活や侍との関係を描くことに重点を置き、壮大な人間ドラマの面も持ち合わせているのに較べて、「用心棒」は純粋なアクション映画として黒澤作品のもうひとつの頂点ではないだろうか(もちろんドラマの部分もちゃんと描けているが)
この映画の面白さは豪快なアクションや練りに練られた脚本もあるだろうが、登場人物のキャラクターが秀逸だった。三船の三十郎はもちろん、マフラーを巻いたニヒルな仲代達矢、三船に負けないぐらい猛烈にアクの強い山田五十鈴の女将、加東大介のとぼけたキャラクター、東野英治郎の人のいい酒屋の主人、見上げた顔がハッとするぐらい美しかった司葉子、さらには加藤武、藤原釜足、志村喬まで、この宿場の個性的な面々の人物像が明瞭であるゆえに、純粋にアクション映画として作られていても、観客はそこから様々な人間ドラマを見出せる。
最後の対決の仲代の「こっちへ来るんじゃねえ」というセリフに呼応する、三船のニヤッとした笑い、そしてその後の・・・・。ここからはご自分で見て確認してください。