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黒澤・三船の最強タッグの最後の作品 2007/8/30
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この作品は黒澤明の集大成と言われ、この作品を最後に以後、三船敏郎の黒澤作品への出演はない。またこの後、「暴走機関車」「トラ・トラ・トラ」の挫折や自殺未遂を経て黒澤監督の作風は大きく変化していく。
集大成らしく三船敏郎、志村喬、香川京子らの常連組みに笠智衆、杉村春子のベテラン勢、加山雄三、山崎努の若手の黒澤組、新人・二木てるみなど出演者もバラエティに富んでいる。
三船の赤ひげのもとで加山雄三の若い医師が育っていく成長物語を中心に様々なエピソードを織り交ぜて話が進んでいく形式で、香川京子の狂女や娼家の話もいいが、もっとも印象的なのは山崎努扮する佐八と桑野みゆき扮する恋女房の物語でこの話はとても感動的だった。
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米国の小児科医が、医者を描いた全世界の映画ナンバー1に選んだ作品 2007/12/10
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2004年の事であるが、Archives of Diseases in Childhoodと言ふ小児科の医学雑誌に、“Doctors in the movies”と言ふ論文が掲載された。この論文は、米国の小児科医G.Flores氏が、医学教育における映画の役割を論じた論文であるが、その中で、著者のFlores氏は、医者を描いた世界映画史上の150本を検討し、それら150本の映画の中で、最良の作品として、黒澤明監督の『赤ひげ』(Red Beard)を選んで居る。(G.Flores“Doctors in the movies”Archives of Diseases in Childhood.2004;89:1084-1088)アメリカの小児科医が、古今東西の医者を描いた映画の中で、最良の作品に、江戸時代の日本の医者を描いたこの映画を選んだのである。日本映画にとって誇りとすべき事なので、この論文の事をここに記しておく。そして、その上で言ふが、私個人は、(大の黒澤ファンであるが)この作品に少々不満である。(だから、星4つとした。)理由は、主人公(赤ひげ)が立派過ぎる事と、民衆を美しく描き過ぎて居るからである。医者とはこんなに立派な物ではないし、民衆はここまで善良な人々ばかりではない。(黒澤明は、医者を主人公にした映画を3本作ったが、私は、『酔ひどれ天使』の医者が一番好きである。)だが、江戸の町を再現したこの映画の美術は素晴らしい。そして、保本が新しい人生を開始するラスト・シーンの水の音と春の光は、本当に素晴らしいと思ふ。
(西岡昌紀・内科医)
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最後の大傑作 2007/11/17
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黒澤最後の大傑作。本作の後にも 「乱」を初めとして 作品は作られたわけだが この作品を越えたものはないというのが僕の確信である。
3時間を超える長尺だ。黒澤の語り口は悠々たるもので 僕らは「聞き入り」「見入って」いるうちに その長い時間を陶然としているのみである。まことに名人芸であるとしか言いようが無い。
映画評論家の間では 黒澤映画は案外評価が低い。小津、溝口、最近では北野武などに比べても 黒澤の分は悪い。これは黒澤映画は基本的に「芸術映画」ではなくて「娯楽映画」だからではないかと思う。黒澤は まず見て楽しい映画を作るべきだと考えていたことは「用心棒」や「七人の侍」を作った頃に言っていた発言から見ても良く分かる。
「赤ひげ」も その延長上にあるわけだが 娯楽を超えた部分でに聳えている傑作と言っても良い。映画は映像美を探究する「芸術」である一方、映像という媒体を使う「文学」であると思う。その意味で 赤ひげは 上質の文学作品である。
本作を最後の傑作と言った。本作以降 黒澤は妙に芸術に走った気がする。それは 三船敏郎という稀代の俳優を失ったからかもしれない。邦画にとって それは損失であった。
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人間賛歌 2007/11/1
黒澤映画のテーマの一つである「人間賛歌」。
それが生き生きと描かれた、黒澤映画の最高傑作だと
個人的には思います。
口が悪くて不器用、しかし大きな愛を持つ医師「赤ひげ」。
赤ひげの強引なやり方に最初は反発を覚えつつも、いつしか
深い共感と尊敬の念を覚える若い医師。その二人を軸として、
様々な人間ドラマが展開されます。
薄っぺらい「泣ける映画」ではありません。
にもかかわらず、涙なくしては見れません。
深く染み渡る感動があるのです。
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邦画最高傑作 2007/12/7
最近になって黒澤映画を見始めました。
まだ5本しか見ていませんが、赤ひげと椿三十郎が大変気に入りました。
中でも赤ひげは本当に最高傑作だと思います。
あんなに心打たれた映画ははじめてです。
DVD購入決定です。
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あっという間の3時間でした。 2008/1/27
50歳を超えて初めて観ました。死ぬ前にこういう映画を観ることができて良かったと素直に感動しました。三船敏郎45歳の演技とは・・・信じられないと言うか、自らの未熟さを痛感してしまった。加山雄三が泣くシーンなんて初めて観ました・・・それなりの演技ですが好感が持てました。皆、黒澤作品に出演できる喜びと緊張感が溢れていて素晴らしいものとなっているのだと思います。
個々の人間ドラマを逐次語っていては、キリが無いけれど香川京子の迫真の演技には驚いた。二木てるみのイメージも変わった。当時の俳優は全て今のそれよりもはるか上を行っていたことは間違いないし、療養所のセットも白黒画面とは言え生々しいものだった。
もう本当に素晴らしかった。これを最後に三船敏郎は黒澤作品には出ていないとは何故だったのだろうか。
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気高い魂。 2008/3/25
ああ、こんなお医者さんがいたらいいのに。(きっといるんでしょうけど。)とてもとても暖かくなる映画ですね。僕の汚れた友人の中には、美化しすぎだとか予定調和だとかヒューマン臭すぎるという人がいますが、いいじゃないですか!人間の美しさを描いているのです。気高い魂を描いているのです。これから学校の先生になる人に、「二十四の瞳」を見てもらいたいと思うのと同じくらい、これから医者になる人に「赤ひげ」を見ていただきたい!精神を病んだ女の子が高熱を出して倒れている若い医者を看病するシーンで、寝ている彼のおでこにもっともっと冷えた手ぬぐいを乗せて早く熱を下げようと、女の子は窓から降り積もった雪を悴む素手で掴み、たらいの中に入れ、手ぬぐいを絞るシーンは、女の子の心情の変化と、彼女の精神が直ってきているという両方が伝わり、、、素晴らしい演出だと思います。優しさが人の心を治癒させてくれる。本当に「人っていいなあ」と思える映画です。間違いなく傑作です!気高く勇敢で優しい魂こそが世の中を救うのです。