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かもめ食堂のクチコミ

  • お話は淡々としているが傑作!!
  • 2006/8/1
  •      ・・ おしゃれなキッチンの佇まい、焼き立てのシナモンロールから始まり、トンカツ、ショウガ焼き、肉じゃが、そして、おにぎり、鮭の塩焼き、等々、シンプルな料理が実に美味しそう。そんな料理を作るシーンを観ている、ただそれだけで幸せな気分になってしまう...。 そもそも「フィンランドなら、何とかやっていけそうだと思った」という以上に、サチエが食堂をオープンしたいきさつは語られないし、ミドリが日本を飛び出してきた理由も分からない。ドラマティックな展開をあえて避けてる脚本なのですよ。つまり「野暮なことは聞かない」という姿勢がとても良い。オトナだね。  「やりたくないことはやらない」という姿勢も羨ましい。映画はそんなスローで暖かな映画の空気に包まれますが、「人はみんな変わっていくものですから」と、ちょっと辛味の利いたスパイスをふりかけるのも忘れない。話は全然違うものなのですが、なんか、「バクダッド・カフェ」を思い出してしまいました。 それにしても、何と言うことのないシーンで、ずいぶん笑わせてもらいましたし、小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ、それぞれの強烈な個性が生きている。絶妙の間がすばらしい。 エンドクレジットに流れる、井上陽水の「クレイジー・ラブ」がこれまた素晴らしい。この曲をもってくるセンスに脱帽。自由だけれど哀しく、もどかしいけれどちょっと希望がある。コメディな部分も含め、ゆったりした映画でした。

  • ★悩みもぶっとぶかも?!★
  • 2006/5/11
  •      ・・ フィンランドで単身『かもめ食堂』を開いているサチエさん お客が全く入らず、地元のオバちゃん3人組にも馬鹿?にされる始末。 一人目のお客さん、日本カブレの青年(少年?)トンミ君や訳アリな 旅行者?ミドリさん(片桐はいり)、預けた荷物が出てこなかったマサコさん と知り合い、まったりながらもステキに話が進んでいきます。 日本人の女性3名が3名とも単独で北欧まで来て、そこでこんなにステキな 出会いをとげてしまう。一人旅がしたくなること、ウケアイです。 しかも北欧のオシャレな雰囲気。まさこさんは荷物がないので服を 買いに行くのですが、それがまた、マリメッコ。むちゃくちゃキュートです。 物語りも雰囲気も楽しめて一石二鳥。しかもゴハンもおいしそう。 見ていると、自分の悩みもなんとかなるさとなぜか思えたり。オススメです。

  • 端正で、美しく、歓びのある日常
  • 2007/3/13
  •      オフビートな映画です。 それぞれの登場人物に、抱え込んだ過去や、望むべき未来があるでしょうが、すべて省略されています。姓名がはっきりしている登場人物すら数人しかいません。映画は「かもめ食堂」で起こることを中心に、現在を切り取りながら進みます。画面はHBくらいの硬くも柔らかくもない鉛筆で描いたデッサンのように端正で、これがスカンジナビアの無駄のないデザインによく合っています。 日本人女性が単身、ヘルシンキで食堂を営む(しかも映画のはじまった時点では食堂の収入はゼロ)という、かなり非日常的なお話で、彼女に絡んで来る人物たちについても、お金は大丈夫なのか、とかそういった面は、やはりばっさりと省略されています。と、これだけ変な話なのに、主人公の無駄も淀みもない料理の手つきや端正な画面構成によって、観ているうちに、これが何の変哲もない日常に見えてくるのが不思議。 大した事件が起こるわけでもなく、ラストに向けて物語が収束していくこともありません。メッセージらしきものも無くはないですが、そういったものは、大切なエピソードではあっても、おそらく、この映画のテーマではないでしょう。 そんな、現国の設問に100字で答えるような解釈は、この手の映画には無効です。切り取られ、提示された主人公たちの暮らしに接し、ただ、感じればいいのだと思います。感じ方は人それぞれでいい。 ぼくは、この映画を観ている間、幸せでした。それだけで、いいのではないかと。 久々に、こういう静かで美しく楽しい映画を観て嬉しくなりました。かなり傾向は異なりますが、「マルメロの陽光」「ウルガ」「親愛なる日記」といった映画が思いだされました。

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