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戦争映画と言うよりは……。 2007/10/28
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戦争末期、戦略的価値のないドレスデンに突如英軍の爆撃機が殺到。街は一夜で多くの人と共に瓦礫と灰の山になった。
この虐殺とも言えるドレスデン爆撃に焦点を当てたのがこの映画。
この映画のキモは、「ドレスデン爆撃がどのようなものだったか」の一点につきる。ドレスデン爆撃を描くために、各々の登場人物がいるのである。この手法は映画よりも「ドキュメンタリー」の形に近い。その証拠に、所々実際のフィルムが使用されており、「この出来事がフィクションでない」ということを訴えている。
終盤、今までのストーリーを破壊するように爆撃が始まり延々とその描写が入る。映画としてはまずい展開だが、ドキュメンタリーならそうではない。ストーリー(日常)を突如破壊し、延々と続くような恐怖を爆撃は与える。ラストシーンをそう捉えると、なかなかに味のある映画になるだろう。……B級だけどね。
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史実に基づく反戦映画です 2007/12/6
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第二次世界大戦から60年以上が経過した今日でも,あの戦争を題材とした映画が次々に製作されているという現実は,あの戦争が人類史上いかに大きな事件であったかを示しています。
映画の手法は,戦勝国の視点で描いたものや敗戦国の視点で描いたもの,様々な戦場を舞台に戦った兵士たちの視点で描かれたものや残された家族たちの視点で描かれたものなど実に様々な表現で,あの戦争の正義が暴かれようとしていますが,戦争に正義はなく,あるのは悲劇だけだということです。
さて,本作の背景には,ドイツは加害者として,歴史的な責任を取ることを当然とされてきた敗戦国で,自国の被害を言う資格はないという無言の自制がありましたが,戦後60年が経過し,やっと被害者としての記憶の抑制を解き放ち,歴史の真実を語り始めようとしている姿勢があります。
本作は,ドレスデン市民の生涯消えない心の傷跡として,「忘れ去られようとする痛ましい事実をきちんと見ることも責任である。」という思いが込められている反戦映画です。
英軍が二度にわたって行った夜間無差別爆撃と,翌日・翌々日の米軍の空襲。一般市民の士気をくじく大虐殺という非情な作戦。歴史的建造物の大半が破壊され,町は瓦礫の山と化し,焼け焦げた遺体が積み上げられる生々しい地獄図の映像に思わず目を覆いたくなると思いますが,エンディングで現在のドレスデンが映し出され,再生した町の姿に思わずジーンと目頭が熱くなります。
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東京大空襲はこんなものではなかったはず。 2007/11/12
「この戦争は、ドイツに始まり、ドイツに終わった」との制作者のコメントをそっくりそのまま日本に置き換えてみると、これほどの映画を日本人が作成していないということに寂しさを感じる。とにかく空爆のシーンは、長いと感じる人はいるかもしれないが、その恐怖感、悲惨さを表現するにはこれでも短いくらいだった。
ただ、制作者の意図する所もあり、虚構のドイツ人看護婦とイギリス人飛行士との恋がちょっとずれているような気はするが、ドレスデンの市民は国家から何も知らされず、ドイツが勝っていると信じて日常を送っていたという事は伝わってきた。
粉々に破壊された聖母教会がイギリスを含む世界中の人々の寄付により修復された現実は、信仰や町を愛する事の素晴らしさを教えてくれる。
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冗長 2007/9/28
時代背景を適切に描いた冒頭部の完成度は大変高い。ドイツの病院に忍び込んだイギリス人パイロットと裕福な家に生まれたドイツ人看護婦、そしてその婚約者であるドイツ人医師との微妙な三角関係が進んでいく課程もおもしろい。
ただ、この中盤に色々なキャラクターを登場させ、様々な伏線を強いたことが後々、あだになってくる。三角関係のハイライトとも言える婚約式場での事件の後、ついにドレスデンに大夜間爆撃が敢行される。二派のべ900機にわたる猛爆撃でドレスデンは文字どおり火の海となる。
このクライマックスシーンが冗長に過ぎるきらいがある。火災旋風や地下壕での一酸化炭素中毒、二酸化炭素中毒の描写などよくできているがそれも長すぎると飽きが来る。敷かれた伏線はとりあえずオチがついたものの、どれも業火の中でうやむやに、という感じがする。
ハッピーエンドではないが、かといって腑に落ちるエンディングでもない。表現したいことがいっぱいありすぎで2時間30分でもおさまらないオーバーフロー気味の作品。
考証は大変良くできているので映像資料としては★★★★★。
ただし脚本は★★☆☆☆。辛目の平均点で★★★☆☆としました。
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誰が勝ったのか 2007/12/20
カート・ヴォネガットが亡くなった直後にこの映画が日本で公開された。ヴォネガットはしばしばドレスデン爆撃をテーマに書いてきた作家だった。
よくいわれることだが、戦争には結局のところ勝者も敗者もない。藪(ブッシュ)大統領に見ていただきたい映画だ。
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ドキュメンタリー的映画 2008/3/1
ドイツのテレビ局ZDFが作成した映画です。メイキング映像を見ると,セットやエキストラ,CGに至るまで随分とこだわって大規模な撮影をした様子がよくわかります。
メイキングの映像でも強調されていたとおり,確かにドレスデン爆撃をイギリス,ドイツの双方から平等に描き出すように配慮されており,ドレスデン爆撃というものがいかなるものであったのか,どのような意図でされ,どのような被害をもたらしたのかを理解するためのドキュメンタリー的な作品としては工夫がされていると思います。
しかしながら,登場人物のストーリーということになると,よくわからないままであったような気がします。2人のカップルの中に訳ありの男性が入ってきて,三角関係になって,すべてを流し去るような破局がやってきて・・・と何かタイタニックと共通するようなストーリーですが,私にはアンナの選択の理由がよくわかりませんでした。
映画の最後の場面には,戦後60年を経てようやく再建されたフラウエン教会の完成式で演説するケーラー大統領の演説の場面がありますが,教会の塔の上に立つ十字架は,空爆を行ったイギリス軍兵士の息子によって製作されたもので,和解の印としてイギリスから送られたものです。
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せっかくの契機が 2008/1/21
ドレスデンとコーンウォールの和解以降、急速に進んだドイツとイギリス・フランス・アメリカとの歴史認識の共有を見るとき、ドレスデン空襲の映画が作られた意義は計り知れない。翻って日本と中国・韓国・北朝鮮との歴史認識の齟齬は反って時代に逆行していて、同じ侵略国家ドイツとの隔たりは大きい。だからこそ期待したこの映画も脚本がテレビドラマレベルでこれではB級映画の出来でありがっかりしてしまう。嗚呼ドイツでも戦争体験の風化ということがあるんだなあという学習効果はあったが。RAFの兵士の役回りに牽強付会があり、冗長な個人的ストーリーに延々付き合わされて終わりになる。ただし聖母教会再建の実写で少々救われる。
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被害者としてのドイツを描いた意欲作 2008/3/3
第二次大戦を扱った映画では、ドイツはいつも加害者で悪者だった。近隣諸国を侵略し、強制収容所で多くの命を奪ったのだから仕方がない。
しかし、この作品ではドイツが受けた被害をテーマにしている。こんなドイツ映画は初めてではないだろうか。過去の過ちを反省し、隣国との和解をすすめ、ようやく、自分たちの被害についてドイツ人たちが語り出した。
すごいと思ったのは、内容に偏りがないことだ。被害を受けたドレスデンの町や人々の悲しみを強調した映画になっているのではなく、ユダヤ人の差別問題も、敵国だったイギリス軍の様子も丁寧に描き、史実に基づいて客観的に作られていた。セットも豪華で、映像も迫力があり、脇役たちのサイドストーリーも非常によくできていた。ただ、主人公の女性のラブストーリーが冴えなかった。良い作品だったので、この点だけは残念だった。
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戦争被害者を描いた映画。 2007/12/2
戦時中の爆撃で全てが滅びたドレスデンを舞台にした映画。襲撃された話だけを書くと重すぎると思ったのか、英国軍兵士とドイツ人看護士の道ならぬ恋をメインにして書かれている。
でも、監督はドキュメンタリーをつくりたかったんじゃないだろうか。実写映像を使ったり、やっぱりドレスデン壊滅の日だけを描きたかったように思えるのに。
恋愛描写がどうだかなーと思うのだが、被害者側の描写をしっかり描いている映像を久しぶりに見た。戦争の悲惨さを知っておくためにも見ておいていいような気がする。