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意味深な、くるみ割り人形 2007/12/10
マリインスキーの『くるみ割り人形』。この時期の演目として、とても意味深。
公演自体は下記になります(マリンスキーシアターサイトから抜粋)
Tue, 2 Jan 2007, 19:00
The Nutcracker
ballet in two acts
Music: Pyotr Tchaikovsky
Set, costume and production design: Mihail Chemiakin
Choreography: Kirill Simonov (キリル・シーモノフ版です)
Conductor: Valery Gergiev
いつもは多分ワシリー・ワイノーネン版の様に思いサイトを調べましたが、やはりこの時期(4日間 2007/1/2-1/5)だけの特別公演のようです。
【キャスト】
ねずみの王様: ウラジミール・ポノマリョーフ
ねずみの王妃: エレーナ・バジェーノア
マーシャ: イリーナ・ゴールプ
フリッツ: アントン・ルコーフキン
ドロッセルマイヤー: アントン・アダシンスキー
くるみ割り人形: アレクサンドル・クリコフ
王子になったくるみ割り人形: ******** *********
乳母: ナターリャ・スヴェーシニコワ
コック: イーゴリ・ペトローフ
2人の台所のメイド: タチヤーナ・ゴリュノア、イルミラ・バガウトゥジーノア
昆虫男: エドゥアルド・グーセフ
ねずみの枢機卿: アンドレイ・ヤーコブレフ
雪の女王: エカテリーナ・コンダウーロワ
くるみ割り人形の姉妹達: エレーナ・アンドローソワ、ダーリャ・ヴァスネツォーワ
エカテリーナ・ペチナ、ダーリャ・スホルーコワ
こんぺい糖の精: オーリガ・バリンスカヤ
【感想】
まずは何も読まないで1度観て欲しい。(好き嫌いがはっきりします・・多分)私的には素晴しいです。舞台セット、衣装、演出、全てが超豪華です。決して引越し公演では出来ないマリインスキーの底力を十分に発揮しておられます。こんなくるみ割り人形は多分後にも先にも無いかも知れませんね。あと「王子になったくるみ割り人形」を隠しているのは、この場面が大変好きだから・・なんともにくい演出に、すっかり参りました。
再度、日本語訳の冊子を読んで観ると何と見方がガラッと変ってしまいます。何とも深い内容となっており、メッセージ性とあのチャイコフスキーの宝石の様な楽曲と相まって素晴しい内容となっています。特に有名な「花のワルツ」でのコール・ドの美しさは絶品!
大変ドラマチックかつ、怖いロシアバレエを魅せて頂きました。最近DECCAは先日の、ロパートキナ「白鳥の湖」で観させて頂きましたが、変なカメラワークは今回無くなり明るさ、色調等本当に美しい出来です。
グロテスクと感じるか、好きと感じるかは個人の感性と思います
【オーケストラ】
ゲルギエフ指揮でプルミエと言うこともあり、非常に美しい音を出していると思いました。RIPしてiPodで聞いていますが、とてもバランスが良いです・・が少しアナログチックでは無い音が気になる方も居るかも知れません。私は好きでした。
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衝撃的。マリインスキーがこんなことに・・・ 2008/1/9
マリインスキーの古典のくるみ割り人形とは大違いです。
振りもコンテンポラリーというのでしょうか。
クラシックのラインとは大違いのバレエです。
典型的なクラシック好きにはお勧めしません。
マリインスキーバレエがこのような大胆なヴァージョンを取り入れたのが正直信じられませんでした。
ロシアバレエと言えば、教本のように綺麗で整ったバレエを想像してしまうので、それを絶する振付と世界に個人的にはがっかりでした。
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胡桃割り人形の本質を追求したパフォマンス 2008/1/12
最初、何の予備知識もなく全幕を見通した時は、正直驚天動地の衝撃を受けた。けれども、添付されている解説書・シナリオを良く読んでから改めて見直したら、Chemiakinが、この胡桃割り人形を制作するに当り、E.A.T.Hoffmannの原作・最初にPetipaが考案したこの作品のプラン・Tchaikovskyの音楽を実に綿密に吟味・理解して制作に当った事が良く理解出来る。このChemiakin版<胡桃割り人形>は、思春期に差し掛かったMashaの不安定な心理の旅路を描いた舞踊劇であり、Mashaの心理(特に不安感)が作品の底辺に脈々と流れ続け、それはepilogueを迎えても、終わる事がない。また、普通Drosselmeyerは、Mashaが胡桃割り人形に愛情を注ぎ守った御礼に、彼女に甘い夢のプレゼントを贈る好々爺のように演じられるが、この版でのDrosselmeyerは、Mashaの心の旅の付添い人のように描かれ、必ずしも彼女の擁護者の様には演じられない。彼は、Mashaに心地良さも恐怖感も同時に体験させ、彼女が窮地に陥れば、彼女を救う事もする。この役には、可也厚い重層的な心理と役割が与えられているようだ。Chemiakinの脚色・演出は、<胡桃割り人形>と言うバレエが、一般に漠然と考えられている<善良な少女が見た甘い夢物語>ではない事を証明している。振付に関して、一見コンテンポラリー風の振付が為されている箇所も多いが、それが、Danse classiqueの範疇から著しく外れているわけではない。原作・Petipaのプラン・Tchaikovskyの音楽、この3要素をちゃんと重ね合わせてみると、その振付が、主人公Mashaの心理の変遷を初め、場面・状況の具現化の必然性から為された物であり、この3要素に非常に相応しい物である事が理解出来る筈だ。2幕のDivertissementsの中には効果的ではない振りの踊りも確かにあるけれども、逆に、そのDivertissementsによって物語の主の座が逆転していない事を見逃してはならない。この作品のハイライトを造り上げるMashaとPrince(Sarafanov名演!)のGrand pas de deuxも、これまでのGrand pas de deuxの概念を完全に覆すインパクトを持ち、古典的形式と人物の心理との完璧な融合に成功している。特にAdagioでは、思春期の少女が持つであろう<性の意識>の芽生えを感じさせるような意味深長な動きが多用され、このGrand pas de deuxが性格不明な只のGrand pasに陥っていない。Mariinskyの舞踊家達は、この複雑な解釈・考察を正確に理解し、この作品の成功に貢献した。特にMasha役のGolubの(彼女はセカンド・ソリストのポジションのダンスーズだが)柔軟な感性と踊りに拍手を送りたい。Gergievの素晴らしい音楽造型にも最大の賛辞が送られて然るべきだろう。
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踊りの斬新さと音楽は買い 2008/3/13
普通のクラシックなスタイルのバレエを期待して買うと、「なんじゃこりゃ」と思うかも。
でも、物語性にあふれ、踊り手たちの気持ちがぐっと身近に伝わります。一見現代ダンスのようでも、しっかりバレエしています。
そして音楽。ゲルギエフは決して大好きな指揮者ではありませんが、ロシアものは強い。
音楽が生き生きしています。多くのバレエの映像が、音楽が生きていないものも多いなかでこれほど音楽が物語りを語れるのは、やはり彼ならでは。
私は 買い だと思います。