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天然コケッコー 特別版 (初回限定生産2枚組)のレビュー

もう帰ってはこないあの季節  2007/10/15

映画は天然コケッコーの大沢君とそよの出会いから高校入学までを原作を忠実に再現しています。 特に事件もおきないし、なにか大きなサプライズがあるわけでもない。風景と音楽と役者だけで成り立ってる、けど凄くロマンチックで切ない。 多分、そこには一瞬、一瞬の美しさがあるからだと思います。 「もうすぐ消えてなくなるかもしれんと思やあ、 ささいなことが急に輝いて見えてきてしまう」そよが大沢君にぽつりと言ったこの台詞こそ、この映画の本質なのかもしれません。 時間は常に流れていきます。きっと、彼らの恋も、そよの暮らしも、周りの人たちと変わったり、別れたりしていかないときがきます。それが生きるということです。 そよも大沢君もまだ、それには気づいていません。多分、それが終わったと気づくときが青春の終わりなのかもしれません。 僕も舞台となった浜田から大学進学を機に東京に出てきたので、余計色んなことを考えてしまいました。この映画はいい青春映画です。その季節を過ごしてる少年少女ならきっと気恥ずかしくなったりしながら見れるものだと思います。 ただ、その季節を過ぎたばかりの僕にはノスタルジーや切なさが強く染みこみました。 きっと見る歳によって、見方がいろいろ変わっていく映画なんだと思います。 いつか、この映画を見て、全てが愛しく見れたときが本当に大人になることなのかな。



とても美しい日本の光景と、こどもたちの輝きに、癒されます  2007/10/3

これって日本の”スタンド・バイ・ミー”かもしれない。。。地方の小+中学の分校に通う、ほのぼの、純粋な少年少女のものがたり。実写版トトロみたいな雰囲気もあります。 都会のオトナからみたら何でもない、さりげない日常。でも、ここで生きるこどもたちにとっては大変な出来事の連続。そんな中、周囲の人々とのふれあいのあたたかさ、ゆっくりと流れてゆく季節の変化。。。そしてわたしたちがどこかに忘れてしまっていたような、とっても懐かしくて美しい、日本の田園と、海と、山の豊かな情景。見終わると癒されたような、なんとも豊かな気持ちになってしまいました。 せちがらい世の中で、みるものをほっと(ポ~ッと?)させてくれる貴重な映画です。親子でもカップルでもどなたでも楽しめる作品に仕上がっていて、2007年の日本映画の佳作のひとつだとおもいます。個人的にはなんだかこどものころの、ゆったりとした、すなおな気持ちに戻れる感じがしました。原作とあわせて味あうと、さらにこの作品のよさ、価値が深く実感できるようにおもいます。



なつかしい温かさ  2007/10/2

くらもちふさこさんのファンです。 なので映画化されたという事実だけでも感動モノです。 言葉だけでなく、情景で表現する独特の流れのある作風や、家族を中心とした世界観がそのまま生かされていたように感じられて、とてもうれしかったです。 出演者は原作のイメージよりずっとカッコいいかな?と思えるところもありましたが、そよちゃんはイメージにぴったりでした。  ボーイフレンドと女友達、家族との葛藤など、ささやかな大事件に揺れる十代の少女の気持ちがよく伝わってきました。 田舎の美しい自然とそこに暮らす人々の温かいつながり。  懐かしさを感じるとともに、形は変わっても失うことなく大切にしていきたい・・・そんな風に思わせてくれる映画でした。



爽やかな夏帆&クールな岡田将生の存在感は必見!  2007/10/2

穏やかな恋愛ストーリーが展開され、癒し系の映画です。主演を務めた夏帆&岡田将生をはじめ、全キャストの自然な演技は必見です。美男美女の主演の二人は必ずしも将来の芸能界で活躍するだろうと思わせるほど。作品的にも素晴らしく、キャストも完璧です。この主演の二人で違う作品も観てみたい。青春時代を思い出せさせる映画、映画館では30、40代の方が意外に多く驚きました。どの年代にも何か惹き付ける力のある作品です。一度観てみては・



ファンタジーのような青春映画  2007/10/30

・・ 田舎の美しい里山の風景をバックに、少女がのんびりした日常の中で淡い初恋に心ときめかせ、ゆっくり成長していく姿をほのぼのとしたタッチで綴ります。 山下監督らしく、勝ち負けとか見得とか関係なく平凡な人々の何気ない日常生活を切り取って丁寧に描いているのがいい。 ドキュメンタリータッチの映像と田舎の自然風景と、登場人物たちのみずみずしい演技。特に、役得もありますが、そよを演じた夏帆ちゃん萌え。(笑)  方言丸出しの話し方や行動を見てていると、なんだかそれだけで純朴な感じがするんだなぁ。 東京からきた転校生と、田舎の子供たちの間に生じるギャップや、それによって生じるドタバタがドラマのメインになりがちなところをさらりと流していくところが心地いい。 コートが欲しくて交換にキスを許してしまうエピソードなども、妙な盛り上げ方をせずに描くことで逆に笑いを誘う。年下の子供たちの面倒を見ることで自分も成長していくんだよね。都会では、ほとんど無くなった子供同士の付き合いも新鮮で、心に染み込んできます。 そんな風に、多少はドラマがあるものの、ゆったりしたテンポの物語で、ニッコリさせられることはあっても、涙とは無縁の映画と思ってたら、個人的には2箇所ほど不覚にもウルッとしたところがあります。 それは、膀胱炎で学校を休んだ小学1年のさっちゃんを見舞いに行ったら、さっちゃんのとった行動に、そして、冒頭から続くそよのモノローグが、我々観客に向けたものと思っていたら、それが誰に向けたものなのかがラストに分かったとき。そこには愛があふれていた。



美しい四季  2007/11/23

とにかく夏帆ちゃんがかわいい。 とても表情豊かにそよちゃんを演じていた。 特に、父親が大沢母と密会?している場面を目撃してしまうそよちゃんの表情がとても印象的。 四季がとても丁寧に描かれていて、正月にお母さんとおばあさんが御節を作るシーンは 日本の風景って感じでとても懐かしい気がする。 エンディングのくるり、サントラを担当したレイ・ハラカミの音楽も大変あっていて、 また観たい!と思わせる映画の一つ。



夏は涼しかった  2007/11/20

 原作のくらもちふさこのことは何も知らないけれど、音楽をくるりとレイ・ハラカミが担当するというだけで、この映画を観にいってきた。うん。それで、この判断は正解だった。音楽もストーリーもとてもよかった。  ちょっとびっくりしたけれど、これは映画のバリアフリー?日本映画なのに、予告編にはなかったのに、本編には、始めから最後まで丁寧な日本語字幕がつけてあった。試みなのか親切なのか字幕の存在が映画をよりゆるくしているような気がする。 夏は暑い。夏は、冷房だ!クールビズだ!ECO検定だ!と騒がしい日常には無縁な映画。 夏は温かい。夏は、風鈴だ。 森林に囲まれた避暑地に行ってきたような気分に慣れる。   森林から漏れる陽光のやわらかさの下、横になって寝転んでいるような幸せがある。 また、道端に腰掛け、冷たい水路に足を浸した時のような、きりっとした涼しさがある。 島根県浜田市が舞台。小中の生徒数が7人しかいない町。 主演のホープが2人、夏帆・岡田将生の自然体の演技が、も~、とても爽やか。 田舎の中学生らしい青臭い恋愛だけれど、エアコンのいらない、ゆる~い夏の映画。



今年の夏は暑かったですね。そしてその中最高の清涼感。  2007/12/15

・・  この夏東京に行った時に弟から薦められて新宿で見た作品です。これは素晴らしい。暑く暑くてたまらなかった今年の夏、一服の清涼剤となった最高の作品です。ああ、清々しくてそして和みます。それは冷房の効いた映画館だったからだけではありません。人里離れた島根の田舎町の開放感、清涼感、そして思春期の少女が織りなす純粋な世界が初々しく、心の底から涼めたからです。  物語では劇的なドラマはほとんど起こらないと言って良いです。東京からの転校生と、そして浜田の町で起こっていくちょっとした出来事、女子中学生としての等身大の世界観の中でドラマはそよかに揺れ動きます。私は今道東の片田舎で高校教師をしていますが、そこにも人間の生活が息づき、人々が織りなすドラマが存在し、高校生の数は少なくともしかし彼らは一瞬が永遠にも思える素晴らしい時を生きています。それは札幌や東京のような大都市でも変わらない、普遍の人間ドラマなのです。いみじくも修学旅行先の新宿駅で右往左往し、うだるような暑さの中重い荷物を抱えて貧血で倒れ、色々とカルチャーショックを受けながらもその中で故郷に相通じるものや新鮮な発見をしたりした経験は誰にも思い当たることがあるのではないでしょうか。『リンダリンダリンダ』でもそうでしたが、山下監督はこういう誰もの記憶の底にある、普通でしかし特別だった懐かしい風景・心象を作り上げるのが実に上手いです。  夏帆はこの映画で初めて知りましたが、思春期の女の子のイノセンスを見事に演じて一発でファンになりました。デビューした頃の薬師丸ひろ子なんかの感じに近いですね。その他の子役もナチュラルな魅力を遺憾なく発揮していてこれは監督の手腕故でしょう。地味な作品ですがハリウッド大作では絶対に味わえない丹精で粋な素晴らしさがあります。押しつけがましくない美しさ・楽しさ・感動・共感があります。素晴らしい作品です。



ただ見つめてあげて  2007/11/26

今回のレビューは、少し語ってみたいと思います。 そよと大沢くんの純愛物語を描いています。 そんな大きな出来事があることもなく、ただただ、時が流れるだけ。 でも、ロマンチックで、綺麗で、切ない。でも美しい。 何処か可愛らしく、初々しい二人で進行してゆく不器用な恋が、 微笑ましい。自分のやりたい事、好きな事しか眼中にない。何も考えてない。 でも、その中で、『生きる』という事が、 何なのか、どの様なものかも、知らなければならない。 ガラスの様に繊細な思春期の少年少女達にとったら、 それは残酷で、苦しくて、怖くて、恐ろしいものかもしれない。 でも今は、ただ一緒にいたい人と、笑って、怒って、泣いて、悩んで・・・ それだけで良い。ただ一人の人を、愛しく、見つめてあげれば良い。 ただ、真っ直ぐに突き進む。それだけで良いんだ。 そんな不器用な人々が描く、純愛ラブストーリー



静かな時が流れる。  2007/12/18

何十億、何百億という金をかけなくても人々のこころに深く残る映画はつくれるのです。 それを、この映画は証明してくれました。 静かに流れる時間の中で、そよちゃんは静かに成長していきます。 この映画は、日本の宝です。いいえ、書きすぎでも、 思い入れが大きいからでもありません。 また、友達と観ます。



”節目”感の無さが山下的か  2007/12/21

ロングショット、長まわしの多い絵作りで、このままいったら、そうとう緩い映画になると危惧した。思うに、山本浩司三部作では山本が、リンダ~ではぺ・ドゥナの高身長や香椎の目鼻立ちパッチリの顔が、遠くから見ても分かるほどのインパクトがあったので、山下映画はこういう撮り方でも成立したのだろう。岡田将生の彫りが深い顔、夏帆の意外に大きな目などは、なかなかの存在力を示したが、それでも、あのロングの連続には耐えられないのではないかと、不安になった。 しかし、修学旅行あたりからガゼン面白くなった。前半の田舎の分校の生活は「想定の範囲内」という感じだが、あんな修学旅行は他の映画では絶対にありえない(笑) 脚本家の渡辺あやの手記によると、ラストは卒業式のシーンが脚本に書かれていたが、山下はそれを撮らなかったのだという。弟が中学に入学するくだりも制服が変わっただけ、というアッサリしたものだったが、そよ&大沢君が卒業するということも、それほど大きな節目という感じにしたくなかったのだろう。



ほのぼのした、だけではない言葉に出来ない程の美しさを孕んだ作品  2007/12/22

くるり、rei harakami、夏帆という自分の好きな要素が幾つか混在していた。且つスタジオボイス誌の07年ベスト映画の一つとして選出されていたので購入。 映画は夏帆演じる中学2年生、右田そよのモノローグで始まる。そして彼女が中学を卒業したところで終わる。他の登場人物の心の内は我々にはわからない。全てそよと美しい(本当に美しい)風景が語っている。 田舎の分校での淡い恋愛を淡々と…本当に淡々と描いている。独特の村社会…少し変な人たち…切り取り方を変えればグロテスクな事件に発展しそうな部分もあるが大きな事は特に何も起こらない。 が、見た方はわかるかと思うが、ラストに近いあのシーン。どうしようもなくドキドキさせられる。本当に息を飲む。 映画は皆の笑顔で幸せなまま終わる。人生は続く。そよが言っていたように「なんでもない美しいもの」はいつかきっと消えてなくなる。だからこの映画はどうしようもなく美しい。



心の奥の温もり  2007/12/25

皆さんのレビューに この作品を観た人みんなが共感できるのではないでしょうか・ 私が気に入ったのは島根のシーンは天気は 晴れ 東京に来たシーンは 雨 なんか人が多い煙い街 東京は晴れてても この作品ではいつも 雨 の気がします。 とてもいい演出ですね



自然の美しさ  2007/12/28

原作は未読。・・・・・・・・である事実は知っていたが、何となく手に 取らなかった。 主演の夏帆嬢の可憐さは、「・・・・~小さき勇者」などで既に認知していた。 というより、益々、その・・・・・・・さに驚く。 これだけの逸材はそうは、いない。 あえて推すとすれば仲里衣沙嬢と藤井美菜嬢くらいか? どちらにしても絶世の美少女達である。 相手役の少年も・・・・、というより「格好いい」少年である。・・・・・なのか? 何れの二人とも常に自然体の演技で気負ったところなど皆無。 島根というところは一度も行った事がないが、その方言とともに 何とも柔らかな印象と美しさを持ったところである。・・・・・・の人から みてあの方言はどうなのだろうか。 少なくとも、当方は可愛く感じたのだが。 少年・少女達の本当に素朴な、それでいて真摯な演技への姿勢は賞賛されるべき。 無論、佐藤氏や夏川嬢の・・・・・陣の脇役や本当の田舎のお爺さんを出演させたのでは、 と思わせる脇役の達者な演技がそれを支える。 主役弟役の少年や主役少年の東京の友達達とか、何だか胸が・・っとする。 ・・・・・・・・・を・えて多用しながら、何も事件らしき事象は起きずに少年・少女達の 成長を描く。随所に美しい風景を何度も挿入しながら。 この監督はこの風景に相当惚れ込んだのであろうと推測。 事実、本当にきれいだ。 ・・・・・・・・・が多い分、若干中だるみするところもあるにはあるが、そもそも 「ゆるい」映画なのである。不満を言うべきところではないだろう。 一歩間違えれば、という・・・・・・・をいくつか散りばめながら、その・・・・・・・の 収束点をあえて描かない、というところも素晴らしい。 ・・・・・・・の・・・がまた素晴らしく、本当に素敵な時間を過ごさせてもらった。 かつて遠い少年時代にこんな・・・・・・・な時間を過ごした事が・ったのだろうか。 思い出せない・・・。



世界初の少女マンガ映画  2007/12/25

この作品の最も評価されるべきは、映画になってもくらもち印の「少女マンガ」だったということ。 夏帆ちゃんや岡田君ファンを萌えさせるというアイドル映画としての「仕事」を果たしたうえで、映画ファンからも 評価を得、それでもなお「少女マンガ」であることから一切ブレなかったという奇跡のような作品。 くらもちふさこの「少女マンガ」へのプライドに溢れた原作と、その原作への愛を徹底して貫いた渡辺あやの脚本、 そしてまさしく今しかない!という年齢と肉体だった夏帆、この三人の「少女たち」による、世界初の「少女マンガ映画」。



やさしい風のような映画  2008/1/6

普通の田舎の学校の叙情的風景。。。 と、いってしまえば 何も残ることはない。 けど、すごーくなつかしい雰囲気。 自分でこんなシチ・エーションはないのだけれど すごーくなつかしい雰囲気。 が全体にあふれている。 それは最後の最後まで変わらない。 たしかに わたしの中学時代。 これと同じではなかったが、 こんな、雰囲気。  空気は確かに・確実にあったのだ。 大きな出来事はない。 けれど、一緒に生活した、そのひとつひとつがせつない。 そんな 普通の青春がここにあるような気がします。 とても、やさしい風のような映画でした。



明るいノスタルジー  2008/2/9

島根県の田舎を舞台にした中学生の恋愛映画で、暗さは一切なく、始終明るい雰囲気です。自然を背景にした映像が多く、虫や鳥の声がふんだんに使用されているため、一通り本編を見た後はBGVとしても活躍すると思います。青春時代には戻れないですが、将来田舎に住みたくなりました。



大人のための青春映画  2008/2/13

本DVDセットの最大の魅力はDISC2のメイキングでしょう。 たっぷり50分、撮影風景や舞台裏が覗けます。 子供たちが天コケのキャラそのままで、もう一つの天コケを観てる気分になれます。 島根の美しい風景が、映画の中の切り取られた風景ではなく自然のままに楽しめるのも嬉しい。 未使用シーン集は「これは使っても良かったんじゃない?」と思うようなシーンもあって必見です。 くるりのPVは映画のシーンのみを紡いだ構成で、映画のダイジェストのよう。 天コケもう1回観たいけど時間がない、という時に観れば映画を見返した気分になれます。 ファンの方は是非初回生産版を手に入れてください。 【映画について(ネタばれあり)】 若者は重いテーマや突き刺すようなメッセージ色の強い映画をどんどん観れば良い。 緻密に練られた脚本や意外な展開に興奮すれば良い。 この映画は、そんな映画は見飽きた大人を単純に楽しませてくれるためのものでは無いかと思います。 大人になる過程での現実の壁、子供ゆえの無力さ、大人の都合に振り回される子供たち・・ そんな定番の設定は全くない。 田舎っ子も都会っ子も同じ。 親の離婚問題? 障害(親の反対)のある恋? 結局は切ない別れ? こちらが予想する定番の展開は全て肩透かしを喰らいます。 多くの映画を観てきた人ほど新鮮に感じるのではないでしょうか。 同世代の人が観るとリアリティに欠ける部分はあるかもしれない。 しかし大人には、単純に「あの頃に戻りたいなぁ」と思わせてくれるのです。 「もうすぐ消えてなくなるかもしれんと思やあ、些細なことが急に輝いて見えてくる」 「いつか、こうして皆で登校したことが夢みたいに思うときが来るのかもしれない」 大人なら誰もが思い当たるセリフ。 手の掛かる我が子を見ながら、これも夢のように感じるときが来るのかななどと目を細めます。 これらのセリフは原作には見当たらなかったので、脚本の渡辺さんが上手にテーマづけしたなと思います。 後世に残したい作品と言えます。



心惹かれた。  2008/2/22

原作は未読です。夏帆、佐藤浩市、夏川結衣と好きな俳優が多く出ているので興味を持ちました。 全編どこをとっても盛り上がりがあるというような映画ではなく。 甘酸っぱさというよりは妙などきどき感があったり、ときどきクスッと笑えたりもするけど、 ほぼ平凡な生活が描き出される映像なだけなのに、ぐっと引き込まれてしまった。 なんか、すごくいい。 思わず郷愁の念に駆られ、泣きそうになってしまった。 特典映像のくるりのPVを観てると、そこで再生される映画の各シーンがすごく懐かしく感じます。 2時間の映画だけど、それだけリアルな生活の時間を紡ぎ出していたんじゃないかって思う。 観終わった後のすっきり感は、久しく味わっていませんでした。 わいわい騒ぎながらとかお菓子ぼりぼり食べながら観る映画ではなくて、静かにじっくり視聴する映画だと思います。 あと、「田舎のほうが好きとわかっただけでも勉強になったのう」という先生の言葉が身に沁みる。 出番は少ないけど、佐藤浩市演じる父親もいいしね。二枚目からああいう田舎の親父までこなせるのは、ほんとにすごい人。



青空の木村町と、雨の東京との対比。夏帆が可憐!  2008/3/9

キネ旬の日本映画ベスト10で2位。さぞかし凄い映画だと思う人も多いだろう。しかし、本作は2時間のあいだ、ほぼ何も起こらない。のどーかな田園風景のなかで暮らす小中生6人の様子を静かに追いかけたものだ。 その軸となるのが夏帆と岡田の淡い恋模様である。これが何とも瑞々しい。なんかこういう時代ってあったよなあ、という自分の想い出も回顧したりして。手をつなぐとか、キスとか、自分のぶざまさが頭をよぎり、胸が締め付けられるようだ。 それにしても夏帆はいい。可憐なだけではなく、スター性がある。これからの作品も楽しみな若手女優になった。ここ2~3年で日本にもいい女優が増えたなあ。 木村町の青空も心地よかった。修学旅行先の東京は雨模様。このコントラストも見事だった。そよが新宿駅の路上で困惑して立ち尽くすシーンは心に響いた。特に大人に観てほしい作品である。



くらもちふさこの透明感  2008/1/11

くらもちふさこのマンガの人物、特に男子って 生活感がないというか、生身の感じがしないというか、 とにかく、体臭を感じません。 だから、実写の映画になると、原作に比べ 生臭かったりするのではないか、と危惧していました。 が、どうしてどうして、原作の透明感が、 なかなかよく再現されていました。 たとえば、キスシーンもあるのですが、 全然いやらしくないというか、 あの世界には「性欲」とかいう俗な言葉は存在しない。 すごくすがすがしいです。



これぞ青春!!甘酸っぱい!!  2008/2/2

 小・中学生を合わせて生徒が6名しかいない分校に通う、中2のそよ。 彼女の学年に、東京から転校生がやって来るお話。 2時間ぐらいの映画ですが、自分も映画の中の分校に入るような感じになる映画です。 映像がとても美しく、時間のながれがゆっくりです。    映画を観ながら自分の中学、高校の青春時代とダブらす人も多いんじゃないでしょうか。 それと、今の日本が忘れかけているモノがあると思います。 どの世代の人が観てもいい映画といえるはずです。    青春ってやっぱりいいですね。若い人たちには、このような恋をして大人になっていてほしいです。  おススメ映画の1本です!!



「好き」は過程こそ美しい  2008/2/4

 「好き」に理由はない。けれど過程はある。 一目惚れでも、幼なじみから発展した恋愛でも、それ相応の過程というものを経て、人は恋をする。「好き」になるのが「いつの間にか」なのは、理由が無いのと同時に過程があるからだ。あくまでも「好き」は自覚症状。誰もがちゃんと胸が高鳴って、目で追いかけて、上手く話せなくなって、「好き」になる。くどいようだが、一目惚れでも。  この映画の好きなところは、まさにその「自覚症状前」の恋を丁寧に描ききってくれたところだ。このテの恋愛映画でありがちなのが、この何気なくも重要な「過程」がミッシングリンクとして、そのままストーリーが成立してしまうという現象。  この映画の恋はキスで始まりキスで終わるが、その間で語られているのは「2人の恋愛模様」の皮をかぶった「2つの片思い」。キスとキスの間で、そよは「好き」へ向かってゆく。  一つ一つ丁寧に描かれて初めて垣間見える、「過程の美しさ」。エンディングのくるりの歌詞も、そんな過程の美しさに満ちあふれている。 「いつかきっと君も恋に落ちるだろう つないだお手々を振り払うように」



スローライフの心地よさ  2008/2/7

・・ スローライフを映画にしたような、ゆったりとした時間が流れています。 島根県浜田市郊外の村の中学生が主人公です。そこへ東京から転校生がやってきて、同学年となった女の子と男の子の思春期の淡い思いを中心に撮られています。別に事件が起こるわけでもなく、波乱が起こるわけでもなく、ゆるゆると時が過ぎてゆくのを観客が共有する映画でした。海岸までゆっくりと歩いていくシーンや登校シーン、学校行事と先生の係わり合いなど、まったりとした時間の経過が心地よかったです。内容的にはあまり商業映画っぽくないのが良いですね。 島根弁の落ちついた響きが、観客を癒してくれます。方言の持つ温かさを上手く演出していました。通信販売やアウターに興味を覚える場面は、都会と地方の対比を象徴する場面でしたが。 主人公の女子中学生役の夏帆が可愛く好演していました。あの年齢で自然な演技はなかなかのものです。今後注目すべき若手の女優なのは間違いないです。思春期の揺れ動く気持ちを自然に普通に表現していて好感を持ちました。 東京での修学旅行で人の多さに疲れてしまう心境は、理解できました。それに慣れっこになっている者にとっては当たり前かも知れませんが、忙しい生活の中で何かが失われていっているのも事実でしょう。 様々な映画賞で高評価を得ていますが、脱力系と言える雰囲気を持つ映画にスポットライトが当たっている訳で、観客の評価軸の確かさを確認した思いです。



なつかしさとやさしさと,せつなさを思い出させてくれる  2008/2/10

そよちゃんとどこかで会ったことがあるような懐かしさと,ゆったり流れる時間と風を感じました。疲れたとき,ゆっくりと見たい作品です。いじわるな大沢君もあの年頃には,けっこういたような・・・子どもと一緒に見て,どう反応するのか楽しみです。



夏帆ちゃんの魅力がいっぱい  2008/3/8

原作も出演者もよく分からないまま、「田舎の青春物語」みたいなイメージで、 ふらっと映画館で観ました。 観てびっくりしました。夏帆ちゃんがとてもいい!! プリンタのCMのひとぐらいのイメージだったのですが、 主人公が何気ない日常を経ながら、少しずつ成長していく様子が自然に出ています。 取り立てて大きな展開があるわけでもない映画ですが、 最後に見終わった後に、じんわりくる映画です。



青春を思い出す?  2008/3/19

評価が高めなので自分としては疑問です。 まずストーリーを簡単にまとめると、 過疎化が進む田舎の農村でのほのぼのとした恋愛のお話。 主人公の少女は夏帆演ずる中学3年の右田そよ。 そしてそよが通う学校は、 過疎のど田舎の学校なので小学校と中学校が合併していて ニュースの特集でよく見かけるような学年は違えどみんな仲良しで 家族のような、都会とは全然違う学校。 そこにある日、都会から転入生が来る。 名前は大沢広海。彼は都会と田舎のギャップに嫌気がさしていた。 そんな大沢とそよの恋の話が始まっていく。 こんな感じです。 私は原作を読まずに、夏帆のファンだったので、それ目的で見ました。 感想を述べます。 ストーリーは、あまり似た境遇に立たされないのもあってなかなか感情移入もできず、盛り上がりに欠けるという感じがしました。 恋愛もののはずなのに具体的に付き合うなどの展開は特に無く、 友達以上恋人未満のような煮え切らない関係でだらだらラストまで。 みててイライラしましたね。お互いに牽制してたってことなんですかね? その他特に何か特別なことが起きるわけでもなく、面白いこともなく。 ただ平凡な日常切り取ったって感じですね。 恋するならする。付き合うなら付き合う。 もっと煮え切るような展開がほしかったです。 盛り上げ度が低すぎです。 夏帆の演技はとても光っていたと思います。違和感なく田舎の少女を演じきれて いたと思います。大沢役の俳優も演技うまかったです。 その他風景などとてもきれいでした。 ストーリーが自分にはだめでした。メリハリあるストーリー だったら見やすいしわかりやすいと思います。 夏帆のファンなら言うことなしで必見です。キスシーンありますけど(笑)



淡々として  2008/1/14

田舎の中学生(夏帆)と転校してきた少年の淡い初恋のストーリー。かとはいいつつ、劇的な事件が起こるわけでもない。しかし、最後まで見入ってしまった。夏帆ファンとしては嬉しい限りだ。監督の手腕によるものだろうが、これを打ち出した製作陣にも頭が下がる。切ないとは、こういう事なのかもしれないと思った。こういう邦画はぜひ増えて欲しい。山下監督、若いのにここまで作ってしまった。今後、期待度大だ。



日本映画もまだまだいける  2008/1/15

・・ ‘くらもちふさこ’さんの傑作少女コミックの映画化です。 原作に非常に忠実というか,反対に変にいじるとイメージが壊れてしまうという原作の完璧さがそこにあります。 主役を張った夏帆ちゃんは,これが初主演とは思えない感性豊かな演技で思春期の揺れる心を好演し,視聴者を魅了しました。 方言丸出しの田舎の分校(島根県浜田市付近)に,東京からかっこいい転校生大沢君(岡田将生)がやって来ます。初めての同級生,初めての同世代の異性に緊張するそよちゃん(夏帆),豊かな自然の中に芽生えた初恋が,都会人たちの乾いた心に潤いを与えてくれます。 そして感動のラストを演出するのは,‘くるり’が歌う「言葉はさんかく,こころは四角」です。 下手に大金を投じなくても,バリューのある役者を使わなくても,こんな感動的な作品が作れる日本映画もまだまだいけますね。 おまけ:原作の‘くらもちふさこ’さんの母方の出身が島根県浜田市周辺だとのことです。



何気ないなつかしさ…  2008/1/26

田舎で育っても、都会で育っても、 小学校や中学校の友達と歩いた道や話した会話、 そして、訪れた場所などは、 我々の心の奥に深く刻まれているのだと思う。 大人になった今、あの頃は当たり前だったものを振り返ると、 なぜだかとても輝いていたと思えてくるのだから不思議である。 小学校と中学校が一緒に学ぶ校舎で学ぶ6人と、 東京からの転校生の7人が中心にゆったりと進む物語。 この作品には大きなイベントは起こらない。 のんびりと流れる時間(決して戻ってはこない時間)と美しい景色、 そして登場人物たちの純朴さが、 我々を我々自身の古き良き時代に誘ってくれる。 あまりに何も起こらないので、 やや物足りない感はあるものの、 2時間近くの作品とは思えないほどに、 すーっと理解でき、鑑賞後にさわやかさを感じさせてくれる。



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