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色気漂うダメ男 2006/5/3
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『勝手にしやがれ』という邦題に惹かれて、機会があればぜひ観てみたいと思い続けていた映画でした。冒頭の「つまりオレはアホだ 結局はそうさ アホでなっくちゃ」からはじまるナンセンスな台詞。人殺しから始まり、お金をせびったり、恋人につきまとったりと、どうしようもない主人公。よく観る映画とは違って何だか本当に好き勝手に作ったような映画。なのにテンポよく進む運びやお洒落な演出、「そんなとこから撮っちゃうの!」と思わせる斬新なショットなど、遊び心が満載で何だか憎めない作品でした。
主人公のミシェルもパトリシアも、個人的には絶対好きになれないはずなのに、やっぱりカッコいい。唇をにやりと歪ませて独特の笑顔を見せるジャン=ポール・ベルモンドの色気。短髪がほんとによく似合うジーン・セバーグの愛らしさ。ストーリーを見るんじゃなくて、感覚で楽しむ映画っていうのもあるんだな、と思わせる映画です。
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画質も作品の印象も、ガラリと変わったリマスター版 2006/12/25
デジタル・リマスターが施された「勝手にしやがれ」は、画質がなめらかだ。画面のきめが細かく、わき役の警官が着こなすスーツの光沢までもが伝わってくる。字幕はサイズと明るさが異なるだけで、中身は以前と変わらない。しかし、画質が変わっただけでも作品の印象がずいぶん異なり、たいへん興味深かった。
好みで言えば、私は旧版のほうが好きだ。旧版はこの新版と比べて画面の粒が粗く、細部がつぶれがちではあった。しかし、その画質がラウル・クタールによる手持ちカメラ映像のブレと組み合わさると、生々しさとほのかな渋みがたち現れ、重みのある薫りがかもされていた。コントラストもはっきりしており、あれはあれで、鮮明な画像だと言えた。
今回の「勝手にしやがれ」は印象としてキレイ過ぎ、うす味な感じが拭えない。使用マスターの都合で再生スピードが上がったせいもあり、せかせかして落ち着きがない。
とは言え、この新版が作品の価値をおとしめるものでは全くないし、初めて観る方には何ら問題がないだろう。こちらのほうが断然好きという人もいらっしゃるだろうから、旧版をすでにお持ちの方もご覧になって、比較されてみると面白いのではないかと思う。
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よきかな 2006/5/26
最初に1999年に発売され、その後廉価で発売されるなどした旧盤とははいくつかの点で仕様が違っています。まず、旧盤が正規の収録時間の90分であるのに対して今回は86分のPALマスター使用4%早回し盤であるということ。初見の方等にはほとんど気にならないレヴェルですが少し登場人物の声や背景音楽のピッチが早くなっていてほんの少し耳障りに感じました。画質はニューマスター版とのことですが、製作年度を加味しても最近のソフトと比較して劇的に画質が良いというほどではありません。平均化されてシャープネスを抑えたような画調になっています。旧盤と比較すると以前のものはフィルムの質感が強調されたかのようなざらつきが感じられましたがそのぶんメリハリのある画像に思えます。これは完全に好みの問題なのですが。本編そのものの違いに言及いたしますと旧盤でなぜかなくなっていた冒頭のテーマ音楽ですが、今回の盤では上映版同様に復活しています。
ジーン・セバーグとジャン=ポール・ベルモンドがホテルの部屋で会話を交わしたり、ジャン=ピエール・メルヴィル扮する作家(パヴュレスコ)へのインタビューシーンなど、一見本筋とは直接関係ないと思えるようななにげない場面がとても魅力的。作られてからもうすぐ50年が経つというのに、いまだに新鮮さを失いません。
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今も色あせない革命的な映像 2006/5/28
この映画、惚れたアメリカ娘を追ってニースからパリに向ったチンピラが、途中で警官を殺したためパリで娘と再開後警察に追われ、最後に射殺されるといった単純なストーリー。だが、ゴダールの映像センスで内容は相当濃いものとなっている。どのシーンを切りとってもお洒落な写真集ができそうな映像。ジャン・ポール・ベルモンドとジーン・セバーグ、そしてパリの三つを自由に溶け合わせた斬新な映像で綴られる。1959年当時は役者が演じるストーリーを上手く説明する為に、真正面からとらえる映像が主流だったなかで、3つの主役(男と女とパリ)を自由奔放に動かさせてとらえる映像は革命的だったと思う。ゴダールの映像手法はその後色々な映画で用いられるようになるが、やはり原点であるこの映画は今も色あせない素晴らしいセンスで溢れている。中盤のベルモンドとジーン・セバーグのベッドの上での会話はアドリブではないかと思えるくらい自然でかつ小粋。しかも、カメラは2人を奔放にとらえて自然で小粋なシーンを盛り上げる。このシーンはかなり気に入っている。
スタイリッシュな映像とジャジーな音楽に小粋な会話で展開されるヌーベルバーグのこの傑作は、何度観ても新鮮な驚きを覚える。この映画は、CG満載の今の時代に映像の素晴らしさを改めて教えてくれるような気がする。
ジーン・セバーグがインタビューをする作家がヌーベルバーグの先駆者といわれる監督のジャン・ピエール・メルビルなのも小粋な演出だ。
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ヌーベル・ヴァーグの本質! 2006/12/1
今更ながらの話ではあるが、こうして2006年に見直してみると、50年代のパリは印象
よりも随分とワイルドな都市であることに気がつき、当時の息吹を感じるコラージュ、
その空気を切り取ろうと忙しなく動き回るカメラワーク、次々と映し出されるリズム感
ある映像にこそ、時代の新しさを挑発的に創造している当時のパリ、ゴダールを感じる。
セシルカットとステンカラーのコート、ストライプにサングラスといった魅力的なパリ!
それらどこを見ても、この作品の価値は永遠にかわることはないように思える。
そして圧倒的なまでの刹那主義、とりとめのない嘘や暴力と、虚無の中で相手を信じら
れない女性。警官を殺そうがお構いなし、追い詰められ逃げ惑い、すべては気分・・・
時代を乗り越えた映像世界が、現代社会へファッションという記号とともに産み落とした
影響を今になってに再確認することができます。
瞬間、瞬間に見せるスマートでスタイリッシュなベルモンドの身のこなし。不安を感じ
ながらも未来をじっと見つめ続けるセバーグの可憐な瞳。いまだに古くならないパワー
の源泉は、1950年代パリの都市のエネルギーを的確に作品中に真空パックで定着させた
ゴダールのエネルギーだったのかもしれないと改めて納得する作品です。
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フィルム・ノワールの代表作にして傑作 2007/4/21
クロード・シャブロル、フランソワ・トリュフォー、そしてジャン=リュック・ゴダールはそれぞれ1959年から60年に長編デビューした。それが新しいフランス映画界の波ヌーヴェル・バーグの誕生でもあった。この3人は実生活でも親友で、みな少年時代から映画好きだった。そしてその後批評家になり、現場経験がほとんどないまま監督としてベビューするという映画史上珍しい存在だった。
この映画は、トリュフォーが新聞の三面記事から取った題材をゴダールに譲り、製作監修をシャブロル、そして監督・脚本をゴダールが担当することになった。全編を通して実際に街頭で撮影が行われ、隠しカメラや車イスを使った移動撮影は、当時非常に斬新に見え、人々を驚かせたモノであったという。
映画スターとしてはクセの強いベルモントが演じる
主人公、ミシェルも意外だった。当時は主人公といえば二枚目が常識だったからだ。その上モラルのないミシェルの生き方は冗談と思えるような軽い演出、当時としては非常に奔放な性描写とよく似合っていた。
特に観客を混乱させたのは編集方法だった。ひとつの連続したショットの中間を、平然とカットしてしまう。
時間的経過を無視したこのスタイルは、時として筋をわからせなくなることもあったが、それは意図的に編集されたものだった。「不自然」な編集スタイルで、これが映画であることを意識させ、物語形式を見事に破壊した衝撃的作品だったのである。「ボニーとクライド」などアメリカのギャング映画を意識していることも興味深い。主人公のミシェルはハンフリー・ボガートに憧れており、会話の中にもアメリカ映画の話が出てくる。ジョン=ポール・ベルモントは「歩いて馬で自転車で」(57年)に映画デビューしたが、
この「勝手にしやがれ」で、スターの座を獲得した。
ジーン・セバーグは57年「悲しみよこんにちは」
でスターとなり、“セシルカット”でも話題を呼んだ。パトリシアが取材に行く作家には、フランス犯罪映画の監督、「海の沈黙」などのジャン=ピエール・メルビルが特別出演している。
ゴダールの長編第1作は、その後の映画界に大きな波紋を投げかけ、ヌーヴェル・バーグの中心として、若手映画作家たちを勇気づけることとなった
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先を考えない潔さが・・・。 2006/12/6
45年以上前の作品ですが特に古さは感じませんでした。
パリの風景にファッション、登場人物の個性、
それをいっそう惹きたてる音楽、視覚的なお洒落っぽさの中に、
人間の生と死を柱に物語が構成されていると思った。
ベルモンドが演じるミシェル最後の言葉と、瞳を閉じる瞬間が、
あっさりしている様で、物悲しく記憶に残る。
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だらだら感が好きです 2007/12/8
だらだら感、といってしまうと
なんだか語弊があるのですが、
ゴダールさん独特のリズムというか、
そういうのに浸りつつも、物語にも浸れるという
そんな映画だと思います。
僕は平成生まれなので
この映画がどう革新的だったのかは
感覚的にわからないのですが
それでもハマれました。
話の起伏もないのですが、
ここぞというところで
ちょこっと針を刺すような
刺激的なものが入っていて、
それがすごく効果的なんですよね。
だらだら続く会話もついつい聞き入ってしまいます。
星4つなのは、歴史的な価値というのが
あまり実感できなかったからですが、
それでも斬新なシーンがたくさんあったり、
ヒロインのジーンさんが素敵だったので
実際は4.9999....といった感じです。
必見!と言える映画です。
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ショートヘアの彼女に会いたい 2008/3/23
ショートヘアのジーン・セバーグがとても素敵です。
アメリカ人に会いに行くためにコートをなおしながらエスカレーターを上がるような
何気ないシーンに美しさが光ります。
昨日はこの映画のジーン・セバーグほど短くはありませんでしたがショートヘアの似合う
美しい女性と会うとても楽しい夢を見ました。
夢ではなく早く現実にそんなジーン・セバーグに負けない人と会いたいですね。