1
今だから観られる 2006/5/18
テレビオリジナル版は賛否の「否」の部分しか眼にも耳にも入ってきませんでしたが、
感想は「いろいろあるけど、意外と面白い」でした。
「るろうに」の根底には京都編が根強く残っているので、というよりあれが剣心の真髄
なので、無防備な期待のまま島原編に突入すると困惑します。頭を切り換え色物に挑戦
するというか、余裕を持つと意外と面白いかも。遊園地に入ったつもりがそこは仮面舞
踏会だった、みたいな。
島原編は、かつて隠れキリシタンを迫害した旧幕府の要人暗殺から始まり「神の国」
建国を企む天草翔伍が剣心と同じ飛天御剣流の使い手である、というところがミソです。
展開は早く隠れキリシタンという響きから想像する深淵をあまり追求せず、コミカル
さも控えめな脚本と高品質な作画です。
ただ当時の制作サイドがこういうムードだったのか、創造性はまじめなのに方向性が
間違っているとか、作り手と観客との間に明確なズレがあるのに一向に気づかないとか、
リアルタイムで視聴していたら腹立っただろうなと思います。
敵キャラは原作者の創造性に遠く及ばず、黒幕の悪党も印象が薄く、京都編のしぶと
さを考えるとこの奇天烈軍団は皆あっけなくやられます。コミカルな部分が少ないとい
っても天草兄のシリアスな佇まいは吹き出します。座り方がエマニュエル夫人で一瞬ギャ
グかと思いました。(なんでマントの下が素足なのよ)
さらに対天草との決闘シーンで、追いつめられた剣心が天草の御剣流に吹っ飛ばされ、
全身くるくると竹トンボのように回転して飛んでいくのはあまりにも不憫で大笑いしま
した。
島原編は佐之助が準主役で操や蒼紫、比古清十郎、張なども出てきてメンバー総出演
で賑やかです。(斉藤いないけど)苦労して作って何故このテーマでこうなってしまう
のか、やっぱりわかりませんが。