1
オススメ☆ 2007/6/5
恋愛を絡めたパニックムービーという題材からは、ついハリウッド的なヒーロー虚像ものや都合のいい展開を思い浮かべてしまうと思うですが、本作は別物です。もしそういう理由で見るのを避けてる方がいましたら、ぜひ見てみて欲しいです。
この作品の主人公は本当にどこにでもいる何でもないティーンエージャーの女の子です。ヒーローにもキーマンにもなりません。ひとつの恋愛が始まる最中、警報機が鳴り響きました。
―原発事故―その見えない毒から逃げるため大混乱の状況下で、向き合わなければならない現実に対して、彼女は彼女なりに本当に懸命なのがよく伝わってきます。それは決して完璧でも特別でもありません。そんな目線の近い彼女の感情をダイレクトに描いているので、他人事のようには感じられません。
さらに後半の恋愛から見せる、ティーンエージャーらしいとにかく心に真っ直ぐな二人の姿は、とても輝いていたと思います。
弟の場面など見ていて息苦しくなるほど辛い場面もあるですが、こういう焦点の当て方だからこそ伝わってくるものは多分にあったと思います。より実際的で強く響いてきました。また警笛という意味においても、です。
オススメします!
2
ただ「ここ」に近い「どこか」で何かが起きた 2007/7/19
ある日突然に耳なれないサイレンが鳴り始め、
いつもと少しも変わらない風景なのに、
風を逃れて逃げなければならない…
いったいどうして?
いったい何から逃げているの?
わけの解らない恐慌…
この作品の中で登場人物たちを翻弄し、
彼らの出逢いと人生を狂わせていく原発の事故。
しかしその原因は敢えて描かれることはない…
ただ「ここ」に近い「どこか」で、
何かが起きた…
みえない雲…
死をもたらす危険が迫っているのにそれが見えない。
本当に何かが起きたら、きっとあんな感じなんだろう。
何もわからないままに、ひたすら逃げ、
耐えなければならないハンナとエルマーのふたり…
何も見えない…
どうしてこんなことになってしまったのか?
どうしてもわからない…
彼らの陥いる混沌が示すのは、
「安全」という言葉に飾られた、
本当は「今そこにある危機」なのかもしれない。
3
前向きなハンナ 2007/11/3
高校生の主人公の恋愛ストーリーから始まりますが,突然暗雲が立ちこめるかのように,主人公たちを原発事故が襲います。
エルマーとの離散,家族の死,被爆,とハンナには過酷な運命が襲いかかりますが,ハンナはエルマーと再会し,その過酷な運命にも果敢に立ち向かい,人間的にも成長していきます。頭髪を失っても帽子をかぶろうとしないところにハンナの前向きな気持ちがよく表現されています。特に最後の場面は,希望を感じ取ることができる内容で救われます。
DVDには監督や俳優のインタビューが収録されており,その中で監督はハンナ役のパウラ・カレンベルグについて,ハンナに期待される要素をいずれも持ち合わせた女優であると賞賛していましたが,スキンヘッドにしてまでこの役を演じきったパウラの熱演なしにはありえない映画といえましょう。
ところで,人々が駅に逃げ込むパニックシーンは,本当に不気味で,見る者に強い恐怖心と不安感を与えます(メイキングには,実際の撮影現場も映っているのですが,これを見ると,観客に恐怖心を与えるようにうまく編集されていることがわかります。)。原発事故そのもののシーンが描かれていないのも,見る者の想像をかき立て,恐怖を大きくしているのではないでしょうか。
4
原発を見直すきっかけに 2007/11/12
舞台はドイツ。
始まりは、青春映画でよく出てくるような高校生のスクールライフ。
その中で主人公ハンナとエルマーは恋に落ちていった・・・。
どこにでもある、特別というわけじゃないけど幸せな日常を『原発事故』が襲った。
その後、放射能を帯びた雲が街に広がり街中の人々が逃げ惑う。
臨場感たっぷりにパニックテイストを描写しながらも、
2人の深く切ない本当の愛が始まります。
この映画を観て「原発」について考えてみてはどうですか?
日本は今、「原発」を推し進めています・・・。
5
もったいない 2007/12/6
前半までは、よかったけど、ハンナが病院のベッドで目覚めたへんから、微妙だった。手抜いてる感じがした。ストーリーがいいんだから、もっといい映画に出来たと思う。ハリウッドが金かけてリメイクしたらいい映画になるかも!監督のせいで駄目になっちゃってるもったいない作品。あそこまでむごい内容なら、とことんむごい作品にして泣けなきゃおかしいくらいにしてほしかった。だけど、最後は、すべてを受け入れて今を精一杯生きるみたいな感じにしてほしかった。この映画は、明るすぎる。