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不当に評価の低い映画 2004/9/29
黒澤氏が見た夢を映像化したもの。
「ストーリーが分からないから面白くない」という、
アホみたいな評価をした評論家もいたそうだが、
人間の夢とは本人以外には分からなくて至極当然。
『夢』にストーリーを求めるのは本末転倒である。 『トンネル』だけは、他の7編とは明らかに異質。
ストーリーもしっかりしており、涙無くしては観られない感動作。
個人的にはこれがベスト。だが、他の件も甲乙つけがたい。 全編を通して、『クロサワ』だからこそ撮れた作品だと、感心させられた。
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夢のまた夢 2002/12/20
黒澤映画の後期作品は、批判的な意見が多々あるが、全盛期の娯楽作品が好きな方に多い傾向にあると思われる。しかし、同一人物でも40代と70代の時にそれぞれ作った場合、本質的には、変わらなくても表現の仕方が、かなり変化するのは黒澤に限った話ではないだろうし、娯楽性が乏しいから、ダメになったという意見は、安易すぎると思う。後期作品は、スタイルは変化したが、どれも骨太でしっかりした味わいのある映画を作っていたと思う。私が特に好きな黒澤映画は、「羅生門」と「白痴」であり、観念的な作品が好きなんですが、「夢」は、そういう系譜の作品だと思うし、後期作品の中では、一番良かった気がする。
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綺麗でアイデアいっぱいの映画です 2002/11/5
本当に夢をみているような美しい作品です。
闇の中に熔けていくようにトンネルの中に戻る中隊、雪女(?)が消えるシーンは本当に綺麗で見惚れてしまいました。
黒澤監督は映画を作ったのではなく、夢で見たものをそのまま映画にしちゃったのかな、なんて思います。 個人的には、狐の嫁入りの話と雪山での話、そして最後のおじいさんがでてくる話がとても好きです。
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夢です 2002/11/26
多分、黒澤監督が夢で見て心に残っていた世界を「いつかは映画にしたい」と、そのまま描いたのではないでしょうか。モノクロの世界で黒澤監督が力の限りに訴えかけてきた映画も素晴らしいですが、これは違った意味で監督がずっと撮りたかった映画ではないかと想像させる魅力に満ちていると思います。実際に自分で見る夢はもちろんこんなに幻想的で美しくはないけれど、それでも現実の夢よりも「夢」の世界をリアルに感じさせてくれる不思議な映画です。雪、桃の花、雨上がりの空…日本の美しい風景ととともに繰り広げられる美しいシーンは、見終わった後も余韻となってずっと残っています。
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魂の開放 2003/1/5
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黒澤作品の中でも賛否両論の「夢」であるが、私は大変に気に入っている。昔の娯楽要素はないが、観客を楽しませる手法ではなく、本当の彼らしい個性が出ており、非常に円熟した仕上がりとなっている。娯楽の域は通り過ぎて、芸術の域にまで達した映像表現は素晴らしいの一言だ。色彩、演出、音楽などどれをとっても素晴らしい。ただ、往年の彼を期待する人には大失望だろう。まあ、いいじゃないか。
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美しい夢にも等しい。 2003/3/23
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ひな祭りを描いた「夢」のシーンを、本当に美しいと思いました。
春に舞う西陣織の晴れ着のような、四季を彩る風の動きまで感じることができる、鮮やかな色彩と映像美。
夏目漱石の「夢十夜」をほうふつさせる、少し背筋にぞっとくる「夢」もあり、「往年のファンだけが見たがるのだろう」などと、黒沢作品を単純に判断していた私にも、繰り返し見入ることができる作品です。
黒沢映画初心者の入門編としてみるか、集大成としてみるか、きっと様々な側面を持つ作品なのでしょう。
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日照り雨 2003/6/26
日照り雨, 2003/6/26 お客様
今まで見た映画作品のなかで、この「夢」のなかの第一話目「日照り雨」が一番好きだ。エンターテイメント的に面白い!というのは他にもたくさんあって同監督「椿三十郎」も大好きですが。この話を見たときの不思議な感じ、後々まで残る強い映像の印象、つかみどころのなさ・・・。起承転結はっきりしたストーリーではないから自分自身で作品を解釈する想像力が必要。初めて見たのは中学生くらいでその時はよく理解できなかったけれど、見るたびに自分の捉え方も変わってきたと思う。それが楽しみになります。「世の中には見てはいけないもの、聞いてはいけないもの、知ってはいけないものがある」、私がこの作品から受けるメッセージです。
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非常に美しい映画。 2003/1/10
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「僕は美しい映画を撮りたいんだ。凄く美しい映画を。」と生前仰っていた黒沢監督のある意味、一番納得の行く作品になったのかもしれません。
正に美しいとしか言えない映画ですが私は結構好きです。
ただ八つあるエピソード全部がちょっと短すぎかな。あと五分ぐらい一エピソード長くて彫り下げて描いても良かった気がしないでもないですが。
個人的にかなり好きな作品ですが上記の欠点につき一個減点。
よって★四つ
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美しき日本美 2004/3/10
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本作品は8つ夢を見たという設定でオムニバス形式で出来ている。
本作品を通して、監督である黒澤が何を訴えようとしたかったか? 私は正直、あそこまで直接的に反戦や人類の身の丈を超えた進歩や自然を省みない姿勢を批判するのは、味の濃いラーメンのスープだけを飲まされるような気分で好きになれない。まあ、人それぞれの受け止め方もあるだろうが。 私が彼を評価するのは、並ぶもの無い映像技術と芸術性である。 その観点で本作品を見れば、素晴らしいものと評価せざる得ない。 シーン一つ一つが映像として素晴らしく感動的なものだ。最後の笠智衆が村人と踊る場面など、もはや芸術そのものと評していい位だ。 彼のような映画監督。はたして次はいつあらわれるのであろうか。
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固まった。 2005/7/6
オムニバス形式の映画。
狐の嫁入りを題材にした第一話。
その行列が行進する様子が、見てはいけないものを見てしまったという
強烈な思いの反面、固まってしまって目が離せない。
嫁入りの行列は粛々と進みながら、みなが一斉に狐らしい動きで
振り返ったり止まったり。
何か畏敬の念を抱かすような、人間と交わってはいけない世界が
そこにあります。 第二話。
桃の節句を祝う名家の子供と友人達。
そこに現れた謎の少女。
少年はその子を追って、伐採されたばかりの
桃の木に辿り着きます。
その少年を待ち構えていたように、突然雛人形が現れるのですが、
その登場の場面、なんてことはないのにゾっとするほど印象的。
その後、伐採を嘆いてくれていた少年の為に、雛人形達は優雅な舞を
見せてくれるのでした。 その他、雪女から逃れる話。
また、自分の戦死を自覚せず現れた部下と、生き長らえた上官とが
トンネルにて相対する話。トンネルから青白い顔をして軍靴をならして
出てくる部下達に英霊の姿を見ます。 まだまだ胸打つ短編が詰まっています。
ある程度大人になってから観て良かったと思った作品。
十代で観ていたら、映像美だけしか残らなかったかもしれません。 それから、スピルバーグに感謝。