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ホテル・ルワンダ プレミアム・エディションのレビュー

ただ、怖かった  2006/7/16

ただただ、怖かったです。 実話がベースって、こんなことが世界で起こっていたの?と、信じられませんでした。 見終わった後、震えがしばらく止まりまらず、しばらく考えずにはいられませんでした。 実際にこの事件が起こっていた頃、私はまだ学生で、世界情勢なんてぜんぜん興味がありませんでした。 この映画を見なかったら、一生知らないままだったと思います。 留学中にDVDで見ましたが、友達にすぐメールして、絶対見るべき!と薦めました。ちょうど日本では放映するか否かでもめている、と知ったのもその時でした。 平和な日本に生まれたことを、素直に感謝できました。アフリカ系の留学生たちを見て、彼らはあんな過酷な環境のそばで生きてるのかぁ、とも感じてしまいました。 日本での放映が決まったとき、エンターテイメントだけじゃなくて、映画で伝えられるものはいっぱいあるよね、怖くても、見ておくべき映画ってのがきっとあるよね、と思う人がいっぱいいたんだぁ、と安心しました。 映画好きでよかった、と感じた作品です。



日本の配給会社はアホや  2006/8/28

・・  井筒監督のセリフじゃないですが、ほんとにそう思います。確かに、儲からない作品かもしれません。確かにお金は全てかもしれません。しかし、本当の映画ファンはこういう作品を求めているのです。日本で公開を求めて運動を起こした水木雄太氏に感謝したいと思います。日本の配給会社は、この作品を教訓にいい作品を公開し続けてもらいたい。  作品内容は、ルワンダにて、愛する家族を守るために戦った男が、結果として1200人の命を救った。簡単に言うとそんな話の内容。いろいろなことに対して、怒りを覚えることが多い作品内容ですが、ラストで救われた気がします。ドン・チードルがとても素晴らしい演技をしていたと思います。  DVDの仕様は、素晴らしい仕様だと思います。最初はレンタルでもいいので、是非たくさんの方に見ていただきたいと思う作品の一つです。



人は、どうして他と区別したがるのでしょう  2006/6/17

人は、どうして他と区別したがるのでしょう。フツ族とツチ族。肌の色が少し黒いか、白いか?鼻の形が・・・。映画でホアキン・フェニックスが隣に座っていた女性に聞くシーンがあります。でも、どう見てもよく分からない「違い」です。でも、その区別が生死を分けます。  そして、不気味なラジオ放送。部族の違いをことさらに強調し、人をゴキブリ扱いします。だんだん正常な感覚を麻痺させていく市井の人々。まさに狂気です。さらに武器の他国(中国からナタ!!)からの流入があります。  このようなことが、ずっと繰り返されてきました。かつてはユダヤ人、911後はアラブ系。チェチェン、ボスニア・ヘルツェゴビナでもありました。他国(他民族)ばかりではありません。日本も・・・。  人は、どうしてここまで壊れるのかと絶望感におそわれます。しかし、このような極限状況にあっても家族を、周りの人を思いやれるのも、また人間なのだと、希望も見いだすことができる映画だと思います。  要は、日常にある「無意味な区別」を極力減らすことではないでしょうか。状況が一変すると、区別は差別になり、人の命を奪います。たとえば、関東大震災時の朝鮮人虐殺(朝鮮人を助けた警官もいたけど)です。  もう一つは、武器です。どれだけ一部の指導者やマスメディアに煽動されても武器が無ければ、あれだけの被害は出なかったのではないでしょうか。そんなことを考えさせられました。



国際権力の無力さよ...  2006/8/9

94年、ルワンダを狂気が包んだ。民族浄化を企む大量虐殺が始まったのだ。対立するフツ族とツチ族...。ツチ族の妻を持つフツ族のホテルマン、ポールは、狙われる側の妻子を守ろうと翻弄した結果、1,000人を超えるツチ族の人々を救うことになるのだった。もちろんそれは、想像も絶する駆け引きなのであるが...。 あれよあれよと始まる内紛。信じられない光景に誰もが「なぜ?」と問いかけたくなることでしょう。この作品が、世界中に点在する歴史に刻まれた民族の対立と憎悪を学ぶきっかけになってくれればと思います。内紛は突然起こり、ポールが人々を助け、ルワンダには後に平和がおとずれました...という歴史の1ページとして捉えて欲しくはない作品です。 国連軍の1人が「我々はpeace keeper だ。peace maker ではないんだよ」という台詞があります。国際的な力も、実のところ私たちが思うほど大きくも強くもない現実を感じさせます。結局は、1人1人の全ての人間の力が必要になる「平和」。過去を学び、正しく理解する事の必要性を改めて感じました。



キリングフィールドに迫る名作。  2006/10/15

アカデミー賞にもノミネートされ、話題にもなったこの映画が、何故劇場公開を 見送られたのか、全く持って不可解だ。世界はあの日・・・ルワンダを見捨てたが、 日本の映画関係者も・取るに取らない話・と思ったのだろうか?悲惨な現状を知ら せようと、白人ジャーナリストが、決死の覚悟で虐殺現場をビデオに収めるが、 「先進国の人間達は、この映像を見ても“怖いね”と言って、ディナーを食べる だけさ」という言葉が、全てを語っている。 作品自体は、妙な政治色をあえて前面に出さずに、普通のホテルマネージャー “ポール”が、家族や友人を守る為に奔走していく中、次第に使命感に目覚めて いく辺りの展開が、真実を物語っているようで極めてスムーズ。 そしてその苦悩する主人公ポール役の“ドン・チードル”の演技が素晴らしい。 次から次に降りかかる難局を、日頃培った営業力、つまり知恵と口頭戦術で巧み に乗り切っていく様は、この作品の見所でもある。 しかし、コソボでもそうだが、差別による“隣人同士”での殺し合い程、恐ろし いものはない。この映画では直接的な残虐なシーンは出てこない。しかし絶えず 聞こえる銃声、檻に入れられ“性奴”にされる女性、街を埋め尽くす夥しい死体 の数・・これらのシーンで、人間の心に潜む“闇の憎悪”が、逆に強調されてい るようで、恐怖を感じる。誘導され嬉々として非道に走る者と、ポールのように それを止めようとする者、この違いは何なのか、正直考えさせられる。



あまりにつらい  2006/11/13

昔からアフリカには興味があって、大統領戦の時期にたまたま現地に行ってしまった 事があります。現地の人に繁華街や政府の施設のあるエリアのホテルは使わない方が良いといわれました。理由は「食料がある。自家発電がある。見晴らしがよい。」という事が理由でした。当時の記憶がフラッシュバックしてきました。一歩間違えば、私もあの場にいたかもしれないと思うと本当に怖かった。そして私は現地の人を見捨ててバスで逃げていく側の人間なのだと痛感しました。英語以外にスワヒリ語が少し出来ると現地の人に可愛がられますが、部族語で挨拶をすると向けてくれる笑顔が段違いです。どんな気難しそうな老人でも足を止めて、私の目を正面から見て、誇りをもって挨拶してくれます。国以外に部族という物があると痛感する瞬間です。  話がそれましたが、人間のいやらしさ、弱さ、知恵、崇高さ余すところなく見せてくれる映画だと思います。遠い国の為に何かできることは無かったのかと自問自答してしまいました。 昨今、日本では子供の自殺が相次いでいます。相手を「臭い。死ね。」といって虐めることは、結局こういう出来事の延長線上にあるんだという事。いじめられている人を遠巻きにするのは「怖いね。と言ってディナーを食べ続ける行為。」なのだと痛感します。そして虐められる側にも命を守りつづける強さを学んで欲しいとおもいました。是非、思春期の子供達に見て欲しいと思いました。 本当は星5つなのですが、あまりにつらかったので1つ減らしました。



すばらしい映画である。最後の歌に涙が止まらないだろう  2006/9/19

 フツ族によるツチ族の大量虐殺ジェノサイトは壮絶なものであった。それを黙殺した国連平和維持軍、世界のジャーナリスト、フランスなどその罪は重い、映画で先進国を皮肉る、私たちに訴える。アフリカの悲劇を、民族を根絶するために子どもたちを虐殺するとは何ということだろう。国連平和維持軍、世界のジャーナリストの力のおよばない悲しさ、ぜひ、この映画をみんな観てほしい。



恥ずかしいということ  2007/9/6

国連平和維持軍は援軍が来るどころか撤退の判断がなされる。即ちそれは、ホテルに隠れた 人々を置き去ることを意味する。恥じた大佐は、主人公に向かって「唾棄してくれ」という。 虐殺を撮影してきたメディアクルーは、主人公が「これで世界が助けてくれる。」と言うと、 「怖いね、といってまたディナーを始めるだけだ。」と答える。その彼も報道が不十分なまま バスで退去する際、雨の中、ホテルマンから傘をさしかけられると「恥ずかしい」とつぶやく。 そうなのだ。言葉も宗教も生活も同じでありながら殺し合うフツ族とツチ族の人々の行為が 恥ずかしいのでなく、それをただの残虐行為などと言って、見過ごしてしまうことこそが 恥ずかしいのだ。この映画の上映の意義を見出せなかった無関心な国こそが恥ずかしいのだ。



少し、物足りない  2006/9/13

数年前、某新聞でこの大虐殺事件を特集していました。 こんな惨劇が起こった歴史的背景から、虐殺の具体的な内容、 生き残った人々のその後の惨状、そして、「問題はまだまだ続いていて、根本的に解決した訳ではない。」という、 かなり力の入った特集でした。 その内容が私にとって衝撃的だったためか、この映画には、正直言って物足りなさを感じました。 虐殺シーンはまさに象徴的で、「美化してるの?」とさえ感じた。 活字で感じた緊迫感がほとんど伝わってこないのです。 残酷なシーンを入れろと言っているわけではありません。 この映画では、現実に起こった出来事の、現実の恐ろしさや残虐さ、 矛盾や絶望感がかなり薄まっており、問題の根本を訴えかけるという 意味では弱かったという感想は否めません。 ただ、何だかんだ言っても、日本という国がいかに平和な国なのか、 世界中で起こっている民族間の抗争、宗教紛争等々の争いが、いかに根深く、残酷なものなのかを知るきっかけにはなるはず。 どんどん公開し、放映して欲しいジャンルの映画です。



配給会社には怒りを覚えます  2007/4/18

ルワンダで二つの部族による内戦があった。 フツ族は数日間でツチ族を100万人も殺害した。 その中、フツ族の主人公は自分の経営するホテルに ツチ族難民1200人以上をかくまい命を救った。 その男の行動を再現した実話の物語である。 感動の実話として描かれているがそれだけでは括りきれない部分も多い。 キレイ事だけで描かれてはいないのだ。 なぜフツ族であるこの男がツチ族の人を救ったか。 やはりこれは妻および親戚がツチ族であったからだと思う。 最初、彼は夜中、隣人のツチ族が虐待を受けているのを見て見ぬフリをする。 手出しをすれば自分の家族も危険な目にあうかもしれないからだ。 次の日、家族及び隣人が、武装したフツ族の民兵に殺されそうになるが 彼は民兵のリーダーに金を渡して命を救いホテルにかくまう。 フツ族の民兵を阻止するため彼はギリギリの選択で危機を乗り越える。 その中には、賄賂や脅しなども含まれるがそれも包み隠さず描かれている。 結局、彼は家族と共に国外への脱出に成功する。 彼はやはり基本的に家族を救おうとしたんだと思う。 その家族愛がいつしかホテルにかくまった人達にも 向けられるようになっていったという感じである。 現に彼が、道端で殺されかけている人や敵の拠点で奴隷扱いされている 人達をどうしようもできなくてそのまま見過ごしてしまう様も描かれており 決して美談だけが描かれてはいない。 それゆえこの作品は観る人の心を揺さぶり衝撃を与える。 当初、配給先がなくネットによる呼びかけで公開されたが、 そもそも純粋に映画として非常に良く出来ているしクオリティの高いこの作品を なぜ公開しようとしなかったのか疑問である。 収益があがらないと思ったのか分からないが、そうだとすればあまりにも観客を 信用していないしバカにされているような気さえしてくる。 そのあたり、観客の意識と配給側の意識に相当なズレが生じてきているのでは ないかという気になってしまう。



ルワンダのことを本当に何も知らなかった...  2006/6/14

・・ 映画の中でジャーナリスト(ホアキン・フェニックス)が「世界の人々はあの(虐殺の)映像を見て“怖いね”と言うだけでディナーを続ける」と主人公に言うシーンがあるんだけど、まさに自分もその一人。アカデミー賞ノミネートされた評判のいい映画を観たいというミーハーなものでした。 さらに不謹慎を承知で言えば、この映画は大虐殺事件を描いた社会派の人間ドラマだけど、平凡な人間のサバイバルドラマであり、スリリングで息詰るサスペンス映画としても面白く観ました。 なんといってもドン・チードルの迫真の演技は本当に素晴らしかった。たくましく生きる男の姿と、家族への熱い愛情。元々は家族を守りたい為だけだったのが、半ば成り行きでそうなってしまった。でもそう決めたからには最後まで責任を持ってやろうとする。常に頭を働かせ、動き回る彼でも、国連軍や外国人が退去すると知って絶望のあまり立ちつくしてしまう。降りしきる雨の中、さらに次々と逃げてきた人が増えていく...。ちょうどそこに、子供たちの澄んだ歌声が聞こえてくる。このシーンは白眉でしたね。 観ている間はけっこう胸にズシリとくるところも多いのですが、観終わるとさわやかな感動に包まれて、ホッする気持ちになれる。でも、しばらくすると、やっぱり考えてしまいます。



もう一度みたい!  2006/6/15

ルワンダの内戦。私たちの日常とかけ離れた世界がそこにはありました。この映画の公開を心待ちにしていたが、なかなか田舎では公開されなかったところに、勤務先の高校での上映が決定。本日、生徒たちとともにこの映画を見ました。上映中、すすり泣く声、息をのむ音、それだけが響き、見終わったあとの生徒たちはそれぞれに熱く感想を語ってくれました。今までにもいろいろな講演を聴いたり、映画を見たりしてきましたが、こんなに衝撃的な映画はありませんでした。静かに、強く、心を揺さぶられる映画。ひとりでも多くの人に、この映画を見ていただきたいと思います。そしたらきっと、何かが変わる、そう信じたくなるような映画でした。



アフリカにも目を向けよう  2006/7/4

世界から忘れ去られそうになったこの事件が、映画という形で大勢の人に認知されることになったことは意義深いものがある。しかも内容は非常に質が高く出演者、特に主役のドン・チードルの演技が素晴らしい。事件を知らない人達には難しそうな印象があるかもしれないけど、難解な政治話やわざとらしいメッセージ性もないのであまり構えずに素直に見て感じて欲しい。この映画で何を得たか、というのも大事だけどこういう虐殺があったんだ、という事実を知るだけでも意味あります。ルワンダだけではなく今もアフリカには内戦で苦しんでる人達が沢山いる。



どこまで制作意図が伝わるか…  2006/9/15

映画で元をとるためには動員が必要なため、 ヒューマンに作らなければならない。 「ホテルルワンダ」は全編ヒューマンドラマで 背景知識がパンフレットもあわせて相当薄い。 細かい歴史的文脈や、当時の国際状況を知ってこそ ルワンダ大虐殺を知ったと言える いちおうジャーナリスト役のセリフで釘を指していたとはいえ、 「かわいそう」とか「感動した」で終りそうな内容だった。 近年は「感動」ブームなので尚更だ。 この映画がものを考えたり勉強する動機づけ になるのら良いが、 この映画だけで通り過ぎると無意味だ。



人間の残虐な一面がまさにここに!  2006/10/7

1994年4月、日々何を考え、何をしていたか鮮明に記憶している人はそうはいないだろう。 私も、単に日々の仕事に追われ、時々会社の仲間と呑みに行って過ごしていただけの存在であった筈である。 その時ルワンダで何が起こっていたかはおろか、その国の名前にすら 特別な感覚を持ち合わせてはいなかった。 『大衆には同じ事を繰り返し、徹底的に叩き込まねばならない』と言ったのは情報操作の天才、 ナチス宣伝大臣のゲッペルスであるが、群集心理とはこうも見事に『統率された虐殺行為』に 駆り立てられるものかと驚愕した。 業の深い人間という生き物の一面をよく表している映画である。 この映画はどう作られているかではなく、何が起こっていたか、その時世界はどう対応したか、 その事を目をしっかり見開いて直視すべき映画である。 我々はこの史実を決して風化させてはならない。 ☆5つである。



「この現実を伝えたい」気概を感じさせる作品  2006/11/5

恐怖の殺戮の場面が多いかと思ったが、反対に虐殺は、静かに描かれている。 クローズアップされているのは、一人のホテルマンが1200人の人々をかくまうために行った、 軍や政府関係者との機転の利いた実際のやりとり、そして家族たちとの情愛。 この理由を、プレミアムエディションでは、製作スタッフがインタビューの中で こう説明している。 「より多くの人たちに見てもらいたかった。  それにはエンターテイメントの要素を入れる必要があった」 この画面には、現地に生きる人々が多数出演している。 当時の生存者も何人も出演しており、死体役のエキストラもいる。 同じ虐殺を、擬似にでも再体験することは容易にできることではない。 ここに、彼らのもつ「現実を伝えなければならない」という使命感と、その気概を感じる。 見てもらいたい。 誰もが熱演している。 たとえ、それが道端に声なく横たわる役であっても。



大虐殺はなぜ起きたのか?映画の中に一つの答えがある。  2006/12/7

・・ 今年度見た映画ではベスト3に入る秀作。いい映画だとは聞いていたが、あまりにも悲惨で興行性がないと公開が難しかった。友人の友人が上映運動をおこない、東京の渋谷の小さなミニシアターでようやく公開された。虐殺に至るプロセスが丹念に描かれていた。ツチ族とフツ族の民族紛争が原因と言われているが、それがなぜあの大虐殺に至ったのか、この映画を見るまでは判然としなかった。さりげなく語られているが、旧宗主国ベルギーの植民地時代、南アフリカのように分割統治したのが今日の民族紛争に至ったという。植民地になるまではフツ族もツチ族も存在しなかったのだ。宗主国が作り出したのだ。そして少数派となったツチ族を優遇し、両族間に憎しみを作為的に作り出した。こうした歴史観と実在の一人の勇気ある男の実話とあいまってこの映画は感動的に私たちに迫ってくる。帝国時代に欧米の植民地支配がいかに苛烈だったか、この映画でも知ることができる。多くの民族紛争もこうした問題があるのではなかろうか。とまれ、地味な映画だが、心を打つヒューマンな映画の秀作だ。



知らなかったこと  2007/4/21

 アフリカの中央に位置するルワンダという国で、十数年前にフツ族とツチ族の内戦があり、わずか100日の間に100万人ものツチ族の民衆が虐殺されたことを、私は知りませんでした。その悲劇の中、裏切り者のレッテルを張られながら、1200人もの命を救ったフツ族のホテルの支配人がいたことも、この映画で初めて知りました。  外人用のその立派なホテルは、逃げ込んで来たツチ族でいっぱいになっていました。政治決断によって、国連軍が撤退。強制退去させられる報道カメラマンは、折からのどしゃぶりの雨に、傘をかけてくれようとするツチ族のホテルマンに、「傘などいい。恥ずかしい。」と言います。見殺しにしていく自分たちへ、そんな優しい態度をとらないでと自戒するシーンです。この事実をこれまで知らなかった無知への自分への戒めが、私の中にも入って来ました。  知らないこと。知らされないこと。知ろうと努力しないこと。それは少しづつ違うものかもしれませんが、いずれにしても知らないのです。知らないからいいのかというと、そうでもないような気がしてなりません。  私たちの知らない間に、こうして世界の各地では、多くの人々が誰かの都合のために意味もなく命を落としていっている現実があることを、私たちはもっと真剣に見つめなければならないことを考えさせられました。



「ドライビング?ミス?デイジー」の二の舞???  2006/9/1

あの作品も、アカデミー賞獲るまでは配給会社どこもスルーしてたそうで…。とにかく、壮絶な映画。打ちのめされました。「紛争は映画の格好の素材」という誰かの言葉を、不幸なことに証明してしまった結果になってしまったのですが・・・。人間の愚かさ弱さ優しさ全てを凝縮して見せてくれる作品です。配役では、やるせなさ爆発のニック・ノルティ良し!何より、「平凡かつ善良な、それでいて芯は強い一介の市民」を演じきったドン・チードルに脱帽!!「クラッシュ」といい、絶好調ですねこの人は。



私は日本人で  2006/10/27

こんな大変なことが起きていたとは知らなかった。対立を煽るラジオ放送にはぞっとしたし、道いっぱいに転がっている死体のために車が前に進めなくなるシーンでは吐き気がした。 家族を守り、ホテルを守るために全力を尽くす主人公の姿には胸が熱くなった。が、私は日本人で、ルワンダの人々を見捨てた側の人間なので単純には喜べない。私自身のあり方を問われる。



沢山の人に見て欲しい映画  2006/8/30

内容が内容だけに暗いとか重いとか恐いと思われがちですが、 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● 最初から最後まで目に余るような 酷い虐殺・残虐シーンは1個も出てきませんでした。 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● 向こうの人らしい感性で描かれた映画で 寧ろ『ヒューマンドラマ』という感じデス。 でもこれって実は監督がはあえて主人公に起きた 出来事や事実を情感的に抽出し観客に主人公からみた 視点で密に感じてもらいたかったとのこと。 おかげで?見た後でジワジワとくる映画です。 ストレスや鬱憤や怒りの矛先は都合よくすり替えられ 煽られた集団はオモシロイほど意図的に操られる。 近年に起きた戦争の全ての本質が見えてくるという感じです。 アジアの中の日本・・自らの国の事も改めて考えさせられました。 この映画・・実は公開まで多大な苦労があったのです。 いざ公開されても ほんの極限られた映画館 と期日が短く 見逃した方も多いはず。宣伝広告ばっかりがキワドイ なにも残らない無意味な映画ばかり流すのではなく 私達はこういうものを求めている!! って叫びたいです。 同じく、日本で公開を求めて運動を起こした水木雄太氏に感謝します!!!



怯えた魚群になるまえに  2006/9/3

散っていった者たちに儚さの美を重ね、安易な感傷と落涙だけが目的の本末転倒邦画を観るヒマがあるなら、家でこっちをぜひ。 観ている間、感傷なんか抱くヒマはまったくない。怖さと絶望感で涙が出る。 「戦争は恐ろしい」あたりまえのことを感じさせてくれる。 …とにかく観ましょう。



その民族に所属する、それだけで『敵』となることの恐ろしさ  2006/10/6

この作品をきっかけに、アフリカ問題、民族紛争問題、国際社会のあり方などなど、少しでも興味を持つ人が増えることを願うばかりです。 その民族に所属する、それだけで『敵』となり、虐殺の対象になることの恐ろしさを、そして、メディアの洗脳力を痛感させられる作品です。



ヒューマニズムは必ず生き残る  2007/4/29

・・ ルワンダ紛争が解らなくても、アフリカの民族対立が解らなくても、第三世界の貧困と矛盾が解らなくても、この映画は解ります。ヒューマニズムという言葉が、これほど強い意志で貫かれた映画を見たことがありません。一方で人間性のひとかけらも見られない大虐殺があり、他方で人道主義があります。何が紛争の原因なのか、誰に責任があるのか、これから和解の方向はあるのか、よく解りません。しかし、世界に終わりが来ようとも、「ヒューマニズムは必ず生き残る」と信じることのできる映画です。



必見。極限状態を余すところなく描いた傑作。  2007/8/12

ルワンダ内戦の実情を描いた作品。実情をしっかりと描いているように思われるが、実際はもっとおぞましかったのではないか?と思わせる奥行きのある作品です。 「対立する二つの民族は元々、欧州人が適当に分けただけで、見分けがつかない事実」、「ルワンダでは身分証明書にどちらの民族か記載されている事実」、「最終的には、片方の民族が国外脱出する形しか集結しなかった事実」、「現地人のコネが国連を動かす事実」等、哀しくも、客観的には愚かしい実情が余すことなく描かれます。 主人公は、人間らしく、「家族を守ることで精一杯」と考えたり、「しかし頼って来る人を見捨てられない」と迷ったりします。妻も、「みんなを守って!」と夫に依頼したり、「私達を見捨てるの!」と夫を罵ったり。 極限状態では、きっと、誰でも一緒。 「人として」当然の迷いの中で、主人公は皆を導いて行きます。英雄的に偶像化して描いていない点に、深みを感じました。 一番のシーンは主人公が検問のない道を車で行くシーン。何故か、車が揺れ、主人公がフシギに思って、車を降りるシーンです。車が激しく揺れた原因は...。 目を覆いますが、忘れられないシーンです。 ふとしたことで変わる人の複雑さ、奥深さを描いた歴史、必見です。



ヒーロー映画。  2006/9/4

・・  音楽が印象に残った。子供のコーラスがさり気なく入った民族音楽風の曲。映像も美しい。ドキュメンタリータッチのざらついた雰囲気を想像していたので,まずは美しい映像と音楽に映画としての完成度を見た。  一方であざといなあと思ったりもする。万人が共感するであろうドン・チードルを使い,残酷な虐殺は敢えて観せない。ニック・ノルティの国連軍大佐も大袈裟で時折白々しく感じた。  映画として,そしてソフトやブックレットの美しい装丁,素晴らしい。ただ,アフリカの惨劇を間近で知らない私が,この映画から強いメッセージを受けたかというとそうとも言い切れない。批判承知で敢えて言うなら,これはヒーロー映画だ。しかも良質の。



語りつくせない重みのある作品  2006/7/5

人が人として必要なものは何か? 人種差別・国際情勢・民族間紛争・・・ 人が人を殺めることの罪深さ。 人が人であることを忘れた時起こること・・・ 人が人として尊厳を失わずに生きることは・・ 等々とても深く考えさせられた作品でした。 内容はフィクションであるため、衝撃度も大きいですが 直視して、是非見てほしい作品です。



この事実に驚愕し、これまでの無知を恥じ、自分の立ち位置を定め直すべし  2006/9/9

目を覆いたくなるような悲劇の歴史を知り、そしてこれから自分に何ができるのか(それは必ずしも国際協力に限らない)を真剣に考える良い材料になる。確かにルワンダでは他に例を見ないほどの出世をした人間が主人公なのでヒーロー映画に見えうるのは否めない。しかしこれこそが紛れもない事実なのである。例えば例外的に出世した主人公だからこそ両陣営と金でコネを持つことができる。しかしこれは一度金が絡むと対立が始まるというアフリカの現状を如実に表しているのではないだろうか。まずは「知る」ことで何かが始まるのだからその点でこの映画は条件を満足しているだろう。



ドン?チードルが熱い  2006/9/9

・・ 色々考えさせられる映画でした。ラストは涙無くしては見れません。 ポール役、ドン・チードルの演技にとにかく圧倒。最初は「誰なんだろう・・・このオッサン」って感じで見てましたが、 演技にぐいぐい引き込まれる感じ。有名な映画では、オーシャンズ11シリーズに出演しているようです。 ホテルのオーナー、ポールは一人の人間であり、父親であるという一部分がちゃんと出来ていて、 誰よりも”家族が大事”という考えを持っているのがなんとも人間的でした。 映画では、主人公が色んな人を死なせまいと頑張りますが、ポールは他人の命も守りたいが家族を優先に考えているので、 父親としての姿、一人の人間としての姿がシーンの所々に出ていました。それでも1200人の命を救ったのですから本当に凄い。 ホアキン・フェニックス演じるダグリッシュがポールとの会話のシーンで、 「世界の人々はあの映像(虐殺)を見て”怖いね”と言うだけでディナーを続ける」というセリフが胸に突き刺さり、印象に残りました。 まるで自分の事を言われているかのようで、映画とはいえ深く考えさせられます。 自分がポールだったら・・・・んな風に、勇敢に行動できないと思いました。 一人でも多くの日本人に。そして、この事件を知らない人にオススメしたい映画です。



見てよかったと思える映画  2006/11/7

見る前は実話で重そうな話で正直、敬遠したくなる内容だと思っていましたが 映画館で見た人に「見てよかった」と勧められたのがきっかけで購入しました。 直接的な描写がほとんどないため目を覆いたくなるような残酷のシーンはきわめて少なくなっています。 作り手の多くの人に見てもらいたいという気持ちがここに表れていると思う。 映画を見終わった感想としては「見てよかった」と思ったと同時にとても考えさせる内容でした。 人種が違うだけで虐殺されるという理不尽さに(積み重ねてきた民族の問題があるにせよ) 人間は自分(もしくは所属するグループ)と違う人を残酷なまでに攻撃する生きものではないかと思った。 最近問題になっているイジメ問題もすべてではないが当てはまる部分があると思う。 またジャーナリズムや他国の政治的介入(場合によっては個人的にはやむを得ない気がする)等 非常に考えさせる内容でした。 多くの人に見てもらい、そして考えてもらいたい作品です。 そして「見てよかった」と思う人が多くでてくる事を願います。



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