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悪魔祓いのシーン以外の場面もショッキング 2007/8/22
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キリスト教信者でないとこの映画の本当の恐怖はわからないのかもしれませんが、公開当時は数々のショッキングな映像がセンセーショナルな話題になりました。いま見るとメイクや首が180度回転するところ、あるいはデレクターズ・カット版にはいったスパイダー・ウォークなどは、その後に氾濫したホラー映画やスプラッター映画のおかげで、さほど恐ろしくは感じません。しかし、カラス神父の母親のいる施設の場面、遺跡発掘現場の片目が白濁した男がこちらを向くショット、メリン神父の前に飛び出す馬車、リーガンの病院での検査の時の鮮血、ラスト近くでリーガンが見つめる神父のカラーのショットといった悪魔祓い以外のシーンにフリードキン監督のセンスを感じます。また有名な「チューブラベルズ」がバックに流れる中、エレン・バ-ステインが街を歩くショットも美しい。
俳優陣はマックス・フォン・シドー、エレン・バーステイン、リー・j・コッブ、リンダ・ブレア、ジェイソン・ミラーなど個人個人はみな好演していますが、いまひとつバラバラな感じで、もう少し出演者たちの絡みがうまく演出できていたなら★5個でした。
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破格のホラー映画 2007/9/5
子供の頃に観たときは単なるホラー映画としての印象しかありませんでしたが、最近ようやくこの映画の真価がわかるようになりました。神聖なるものと邪悪なものとの戦いという表面的な主題の奥に深遠な人間ドラマが展開されているのです。個人的には、この映画は多重人格等のある種の精神障害をもつ患者の治療場面における状況を象徴的に映像化したものであると捉えています。そうすると実に意義深い示唆が得られます。
「観察するに悪魔には三つの特徴があり・・・」と状況説明するカラス神父に対し、すかさずメリン神父が諭す言葉「いや(悪魔は)一つである。悪魔の言うことに耳を傾けてはならぬ。悪魔は嘘つきである。嘘に真実を混ぜて我々を混乱させる。それは我々を絶望させるためである・・・」はまさに治療困難な患者を前にして戸惑うしかない治療者への鋭い啓示ではないでしょうか。
しかし、カラス神父は、絶望に押しつぶされそうになりながらも、最後まで諦めはしなかった。少女が寝静まっているとき、腹部にあらわれたサイン「help me」が魂の奥の奥からの真実の叫びであることを見逃しはしなかったのです。
少女が病から救われる最終場面はまさに象徴的です。最終的にはカラス神父は悪を追い払うという通常の方法は無力であることを悟り、いわば体を張って自分の命と引きかえに悪をとり込み吸収するという行為を選択したのです。しかしこのような行動は、心の闇を内に秘めたカラス神父だからこそできたのであり、最終的には少女を救ったことで自己の罪が贖われるのです。このような観点でみると、映画の前半における台詞「悪には悪を」という謎の言葉における重層的な意味合いが少しはわかるような気がします。