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ここがヘンだよ日本人 2007/4/9
お・・・面白いッ!159分の長さを感じさせないすごい完成度です。
邦画バブルに乗ったお手軽作品が目につく昨今、こんな日本映画が作られていることに
安堵せずにはいられません。(これを無視した日本アカデミー賞って何なんですか?)
内容を全く知らずに見た方が楽しめるので、物語の詳細については伏せますが、
真実と虚構、その価値観のてんびんを激しく揺らしながら進行する物語は
目がくらむよう。監督の感性と構成力に、終始驚かされっぱなしでした。
クライマックスの圧倒的な迫力。こんな類のスリルは初めてかも・・・。
今どきの日本人のリアルな姿が、そのままキャラクターに反映されてます。
自分をさらけ出すことができないくせに、陳腐な小芝居にだけは長けたところ。
自分に拘泥するくせに、容易に他者の価値観に呑み込まれてしまうところ。
繰り返される幼稚な「~ごっこ」。
ユカが最後に出て行く家は、日本という社会なのかも・・・とふと感じました。
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伝統 2007/2/28
最初は良くある青春時代の物語。変わらない日々に苛立ち、何かを変えようと必死な紀子。
学校では新聞部に属し、コンピュータの利用時間拡大を訴えるのだけれど、紀子はそれを望んでいたというよりも、単に抑圧された感情の捌け口を求めていたに過ぎない。
幾度となく繰り返されてきた痛ましい青春時代の成長物語。親と衝突して、家出してからの上野駅54との出会いだって、たまたま恵まれた環境にいる(ように見える)彼女が輝いて見えてしまったというありがちな話。
ところが、そこから話はあっという間にとんでもない方向へ進んでしまう。
何故彼女はこうも簡単に自分自身を捨て去る事が出来たのか。なぜ、本当の家族をそこまで憎み、拒絶するのか。役割を演じ、その中で時には殺される事すら自然な事として受け入れてしまう。むしろ、家族に執拗に固執する父の方がおかしいと(監督は)言わんばかりである。
そのあまりにも軽い自意識をどう評価していいか分からない。映画館であまりの衝撃に暫く呆然として、今回発売されたDVDを再度見たが、こんな凄い映画は他に見た事がない。いつか歴史的名作とされる日が来るのではないかと思う。
誰もが役割を演じて生きている。確かにそれは事実だけれど、ほんの少し角度を変えればこういう事だろと言われると、返す言葉が見つからない。
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魅惑の演技地獄。かつてない「本気」の映画。 2007/3/17
メガネっ娘に扮した吹石一恵のふくれっつらにまずハマる! 青春期特有の否定性のままに、此処ではないどこかを求めて家出する紀子。「停電です。…しました、停電。」キャストそれぞれのナレーションが心地よく、ラジオドラマみたい。―上野駅54(つぐみ)にならってレンタル家族に従事する紀子(歯ブラシくわえた2人の夜のシーンがエロくて絶妙)模擬家族を演じていくことで新たな自分=ミツコへと変わっていく吹石の熱演が見もの。否定性から見かけ上の肯定へ。ミツコは紀子の関係者となり、優越の目で世間を見る錯覚に酔いしれる「私達が東京を飼っている…」ライオンになりすましたウサギ。 ―姉よりも冷静な妹ユカ(吉高由里子すごい!冷ややかな美貌!あの目つき!)もまた好奇心から姉の足跡を追い、娘2人が失踪したあとの父親の動向をシミュレートしてみせたノートを残して、家を出る(この辺はノートをとってる彼女の姿が、教室、プールサイド、街頭、と美しいシーンの連続!) ―父・徹三の章からラストまで一分の隙もないスリル、自殺サークルの意味が初めて具体的に語られる古屋兎丸の怪演! そして父娘の再会の場に集中する役者全員の気迫! 嗚咽しながら妹が言う「・・・みんなライオンに見えるの。・・・ウサギに戻ろうよ」この言葉で四人の中の何かが終わる。・・・ミツコは紀子に戻り、徹三は生まれ変わって、娘にとって良き父親たろうと既にまた演じ始めている?!―ひとり目覚めている妹だけが、再び始まる虚構の虚しさを断ち切って、もう一度、今度は本気で家を出てゆく・・・。 癒しとしての家族性の確認(ノスタルジー)とその家族性からの全き解放の夢を同時に見せるラストまで、全カットに無駄がない、必然性を感じる映画。娯楽を越えた、一から十まで「本気」の映画。
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園子温の映画は必ず見なければならない 2007/4/5
必ず見て欲しい。ただし、
ここで見られるものが、あなたにどういう影響を及ぼすかは分からない。
場合によっては、社会に適応できない方向にあなたを動かすかもしれない、
それぐらいの力を持った映画。
自殺サークルでは、一般の視聴者の不理解を多く生み出したと、私は感じました。
自殺サークルを理解出来ない事から来る反感を持った方に特に、
この作品を見て、もう一度自殺サークルのメッセージを感じて欲しい。
本当に何も難しいことはないです。
気付くか、気付かないか。
描かれている事は、単純に致命的なことだと私は思っています。
5
★一見幸せな家族に潜む影★ 2006/12/28
・・
一見幸せそうな家族。進路のことで親ともめる位、どこの家族でも
あるだろう・・・と思いきや、その最中に起こった停電中に紀子は
家出をし、廃墟ドットコムというサイトで知り合った『上野駅54』こと
クミコと出会います。そんな中、女子高生54人による集団自殺が起き、
紀子の妹のユカも後を追って家を出ます・・・
そして二人はクミコと共に、レンタル家族、に従事するのですが・・・
女子高生の危うい状態がえがかれており、彼女達の気持ちが
理解できなかったりもするのですが、それも含めて見ごたえあります。
紀子に感情移入することはありませんが、光石さん演じるお父さんが
かなり白熱した演技で素晴らしいです。
ただし2時間半の長丁場ですので、ちょっとだけ疲れてしまいました。
とは言え、飽きさせることはありません。合う人には合う物語。
6
過剰なパワー溢れる傑作 2007/8/16
とにかく過剰。過剰な演技、過剰なデテール。過剰な主題。
この過剰さが本当に心地いい。
主演4人の過剰さが潔く、カッコよく、グイグイ惹きつけられます。
「役割」とは何か、「役割」から離れた「本当の自分」なんてものが
はたしてあるのか?
過剰な混沌をたたきつかられる、傑作です。
7
技あり! 2007/9/9
どこかの社会学者が喜びそうなテーマだと思ってたら本当に喜んでた(笑)
それはさておき、NHK教育の「しゃべり場」みたいな始まり方でなんか煩わしいと思ってたら、そこをうまく突破し、妹の妄想の中で「自分も家出、父が退職して娘たちを捜索」というのはあまりにも錯綜させすぎじゃないのか?と思ったら、そこもうまく突き抜け、かなり巧く構成されてると思った。
クライマックスは、ああじゃなくても良かったような気もするが、あれでも良かったような気がする。もし私だったら、もうちょっとスタイリッシュなブラック・コメディ風に仕立てるが、監督はそんな風にキレイにまとめたくなかったのかもしれないし、再見して判断を下したい。
つぐみは、本当にコインロッカー・ベイビーなんじゃないか?(失礼)と、思わせるほどのリアリティ。
8
大人になること・成長・名前について(ネタバレ注意) 2007/6/13
最後の場面でふとこう考えてみる。「もしかしてここは、初めにいた場所ではないのか?」「父が小細工を労して捏造した昔のままの家という設定は、光子の空想なのではないか?」「上の駅54は、実母なのではあるまいか?かつて自殺した母とは、父の理想の母像なのではないか?」こう考えるとこの場面は、かつての場に回帰してきた光子がどのような決断をするのか、という対決の場所になる。かつては逃走した光子。しかしここでは闘争する。父のかかげる理想と戦うのである。果たして光子がどのような決断をするのかは、暗示されるだけだが、それは観客に投げかけられたメッセージであるように思える。特にラストシーンで流れる光子の独白は、この作品が成長の物語であることを刻み込んでいる。大人になることとは、固まり流れないことである、と(大人になることは働くことではない)。存在から逃げている光子、存在と決着をつける紀子。
9
ある意味、ホラーよりもよっぽど怖い映画 2007/4/2
の映画は、相当怖い映画です。
人を殺してはいけないとか、自殺する人間は愚か者のすることだとか、血と血で繋がっている家族の絆は、何者も壊すことができないとか、今まで当たり前のように思ってきたことが、もろくも崩れそうになる、そんな思いにかられます。
映画を見終わった後で、体が硬直し、すぐに席を立つことができませんでした。できるならば、このまま映画館でずっと座っていたい、そんな気持ちでした。
この映画を見た誰かと語り合いたい、という気持ちがある一方で、この映画の世界観に深く入り込むと大変なことになると感じる自分もいます。
それほど、ある意味「強力なパワー」を持った映画でした。
それでも、この映画に出会えてよかった!せひ、日常という世界から遮断された状態で見てほしい映画です。その分いろんな気づきが増えると思います。
それと、主役の吹石一恵は、最初はこの配役には合ってないのでは?と思って見てましたが、最後には、「この映画の主役は吹石一恵しかありえない!」と思えるくらいハマっています。
10
極めて微妙すぎる映画 2007/10/22
極めて微妙な映画だね あまりに微妙なのに語るのに困るまず好きな点から言っていくと
この映画の空気感映像がとても綺麗それに役者陣が心地良い
小説を読んでる気分になって気持ち良かった あとはあの女子高生の性格なんかがリアルで
良かった 「レンタル家族」は多少寒いと感じましたがなかなか味があったと思います
嫌だった点は確かにナレーションは気持ち良かったけど多すぎるこんなにはいらない
ナレーションが多すぎて3時間もあるのに演じてるときの声がほとんどないし永遠同じ音楽で
辛かった あとはラストシーンいくらなんでもあのラストはないでしょ最後つぐみがお母さん
になったら駄目です 最後もパッとしない3時間も何を見てきたんだろうと思いました
嫌な点が際立ってついていけませんでした僕には合わないかな 期待してDVD買ったのに
ラストとナレーションが映画をぶち壊してますでもあの吉高由里子この人は注目です断然存在感ありました。