特撮TV番組の元祖「ウルトラQ」と「ウルトラマン」の製作当時の関係者たちを2作品に出演した桜井浩子が訪問し、貴重な証言と映像、資料の数々を披露する作品。
従来のこの種の作品と違っているのは、作り手たちが自らの手で「ウルトラQ」「ウルトラマン」を語るという点で、これまで書物でしか得られなかった情報が、当事者の口から証言として語られる、そのリアリティには大変な重みがある。しかしながら本編を見ていくうちに、このドキュメンタリーのどこまでが事実で、どこまでが登場する人たちの思い入れであるのか、その境界線に対して疑問がわくこともまた事実。当事者たちが自らの過去の仕事を語るスタイルがそうした印象を与えてしまうのだが、ここに描かれた証言の類を懐かしのヒーローものの舞台裏を知った満足感として受け止めるか、客観性の欠如した自画自賛の昔ばなしととるかは、鑑賞者の自由というものだ。そんな中特典扱いではあるが、樋口真嗣、庵野秀明らが顔を揃える座談会「怪獣倉庫座談会」は、現在の日本映画の第一線にいる監督たちが、いかにウルトラの影響を強く受けれているかを物語る唯一鑑賞者側の視点に立った内容で興味深い。(斉藤守彦)
内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより) 今なお根強い人気を誇る「ウルトラ」シリーズの創生スタッフが終結し、その頃の製作秘話や思い出、今明かされる秘蔵資料の数々などを収録したドキュメンタリー。映像では解明しきれない幾多の謎を掲載した解説本や貴重な映像を盛り込んだ特典も充実。
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当時の関係者が語る“ウルトラ誕生秘話” 2004/1/16
これまで『ウルトラQ』『ウルトラマン』の制作裏話やメイキングなどの
ビハインドものは、多くの研究書籍で公開されてきたが、
このDVDは当事者本人がカメラの前で取材に答えている。
そこに価値があり意義がある企画だろう。
ライターや編集者の手を解さない――つまりは曲解も誇張もされない、
当時のエピソードがひとつひとつ丁寧かつ緻密な構成の中で明かされて行く。
制作スタッフ側も、当時のウルトラシリーズに関わった人々が
再結集しているのが嬉しいところ。
インタビューには30名を超える関係者が名を連ねている。 同梱特典の本「ウルトラ解体新書」(96ページ・オールカラー)も
DVD本篇のフォローを果たす副読本としては勿論、 30年以上前の貴重な写真類が掲載されており、資料的価値が高い。
初期ウルトラシリーズのファンならば一見の価値があるDVDと言える。
なおパッケージには収録時間が173分と明記されているが、
これは映像特典類も含めたランニング・タイム。
ドキュメンタリーとしての『ウルトラの揺り籠』自体は127分だ。