AMAZON.CO.JP タルコフスキー監督が、初めて祖国・ソ連(当時)を離れて撮った一作。モスクワの詩人・アンドレイが、通訳を伴ってイタリアのトスカーナ地方を訪れる。静かな村の湯治場に着いた彼は、そこで「狂人」扱いされているドメニコに興味を抱くが、ドメニコは彼に謎めいた言葉を返すのだった。
ソ連からイタリアに亡命したタルコフスキーが、アンドレイに自らの姿を投影しているのは明らか。アンドレイの「芸術を理解するためには国境をなくせばいい」という台詞に、監督のメッセージが色濃く表れている。湯治場の「水」や「蒸気」、焼身自殺するドメニコの「火」など、タルコフスキー作品に共通するイメージが、とくに象徴的に使われている作品でもあり、荘厳な映像美は、クライマックスの廃墟をはじめとしたイタリアの風景で、いっそう磨きがかかった感がある。(斉藤博昭)
内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより) 『惑星ソラリス』『鏡』で知られる20世紀を代表する映像詩人・タルコフスキーが初めてイタリアで撮った傑作がDVDで登場。死を間近にした男が異国の地で、もう帰ることのできない故郷を想う…。タルコフスキーの私的宇宙が展開する作品。