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女吸血鬼でも、熱演しています 2005/8/31
江戸川乱歩の一寸法師は、原作のエログロ描写を甘口に書き換えた、児童向け文庫を読んだ後原作を読んだ記憶があります。昭和30年公開のこの映画に登場する一寸法師は、残虐な面よりも、浮浪児に饅頭を配ったり叶わぬ恋に落ちたりする、優しくて純粋な存在としても描かれています。事件の謎解きや真相も、分かりやすくて懐かしい雰囲気です。
横柄な私立探偵や助手、被害者の元カレなど、役者も著名な方が出ておられますが、この映画の主役は間違いなく一寸法師役の和久井勉氏で、群がる警官隊とのコミカルでスリリングな戦いや、すべての醜悪なメイクを取り去った後の、美しい素顔と涙が印象に残りました。
ただ、本DVDの画質音質自体は半世紀の歴史を感じさせるもので、フィルム上の経年変化によるキズや画飛び音飛び、テレシネ時と思われるピントのずれ等があります。それでも特異な内容を把握しようとして、不思議と画面に引き込まれて眼も耳も慣れていかされました。同録された役者の台詞には、未だに力もあり鮮度も保たれていますが、事情により聞き取り困難なシーンもあるので、一部の邦画DVDのように、日本語の字幕が出せるようにしてほしいと思いました。映像特典や解説書の類が全く無いのも辛いところです。